前回のハイパーダッシュモーターPROのモーター慣らし検証に
引き続き、今回はマッハダッシュモーターPROの
モーター慣らし検証の結果をまとめてみました。
以下の環境でモーター慣らし検証を実施した場合の
各回の計測結果をまとめてみましたので
どのくらいモーター慣らしをしていいのか困っている方は
参考にして頂ければと思います。
検証モーター
マッハダッシュモーターPROを2個用意し
Aモーター、Bモーターとして検証。
検証使用機材
・ミニ四駆スピードチェッカー
・パワーステーション(計測で使用)
・Mini Break-In System +R(モーター慣らしで使用)
検証用マシン構成
シャーシ:MAシャーシ
ギヤ:ハイスピードギヤ(4:1)
タイヤ:大径ローハイトタイヤ
以下のパーツを初期パーツと交換
・ゴールドターミナル
・HG丸穴ボールベアリング
・カーボン強化ピニオンギヤ
・MSシャーシ用ギヤベアリングセット
・中空ステンレスシャフト
・大径ナローアルミホイールII
検証電圧について
モーター慣らし器 パワーステーションの
出力電圧を「3.0V」に設定し検証。
※デジタルテスターにて3.0Vぴったりの電圧を確認してから計測実施。
モーター慣らし方法
モーター慣らしは実際にワークマシン上で充電池(ネオチャンプ)を
使って行うことを想定し、電池の消費も考慮した3.0V未満の電圧想定で
Mini Break-In System +Rの電圧を2.2Vに設定
(Mini Break-In System +Rの電圧が2.2Vの理由は
G-FORCE Mini Break-In System +R レビューを参照)
これを各回 正回転10分・逆回転10分を1セットとして実施。
尚、上記のモーター慣らし器を使わずに
ワークマシンでのモーター慣らし方法については
モーター慣らし方法の紹介を参照。
計測方法
開封したばかりの状態から計測を始め
その後、モーター慣らし各セット終了後に計測をしていく。
モーターを少し稼働させた方が速度が速くなるのを確認したため
各セットの最初にスピードチェッカーにて慣らし運転を兼ね最高時速を計測。
※各セット後半の計測結果が良い傾向にあり
最初に計る最高時速の結果は参考にならないため結果は省略。
最高時速計測後100mのラップタイムを15回計測し
上位5回のタイムを計測順に記載。
(計測して後半の方がラップタイムが良かったことから
前回は全10回でしたら全15回と回数を増やしました)
また各セット平等な計測環境とするため
モーター冷却を考慮しつつ、あまり長時間放置しないよう
モーター慣らし後、1時間以上 2時間以内の間に計測を実施。
※計測中はマシンを手で押さつけず
マシンには一切触れないものとする。
マッハダッシュモーターPRO
モーター慣らし 検証結果
2個のモーターを計測しそれぞれ
Aモーター、Bモーターとして結果を記載します。

Aモーター | 計測内容 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
100m走1 | 100m走2 | 100m走3 | 100m走4 | 100m走5 | 100m走平均 | ||
モーター慣らし回数 | なし | 9.09秒 | 9.06秒 | 9.03秒 | 9.06秒 | 9.06秒 | 9.06秒 ⑪ |
1回 | 9.03秒 | 9.00秒 | 9.03秒 | 9.09秒 | 9.03秒 | 9.04秒 ⑩ | |
2回 | 8.90秒 | 8.89秒 | 8.81秒 | 8.87秒 | 8.90秒 | 8.87秒 ⑨ | |
3回 | 8.81秒 | 8.78秒 | 8.75秒 | 8.81秒 | 8.81秒 | 8.79秒 ⑦ | |
4回 | 8.84秒 | 8.81秒 | 8.84秒 | 8.81秒 | 8.81秒 | 8.82秒 ⑧ | |
5回 | 8.75秒 | 8.75秒 | 8.75秒 | 8.75秒 | 8.71秒 | 8.74秒 ④ | |
6回 | 8.78秒 | 8.78秒 | 8.81秒 | 8.75秒 | 8.78秒 | 8.78秒 ⑥ | |
7回 | 8.71秒 | 8.71秒 | 8.68秒 | 8.71秒 | 8.68秒 | 8.70秒 ③ | |
8回 | 8.65秒 | 8.71秒 | 8.71秒 | 8.68秒 | 8.65秒 | 8.68秒 ① | |
9回 | 8.68秒 | 8.71秒 | 8.71秒 | 8.68秒 | 8.68秒 | 8.69秒 ② | |
10回 | 8.75秒 | 8.75秒 | 8.75秒 | 8.75秒 | 8.71秒 | 8.74秒 ④ |
・100m走平均タイムは小数点以下3桁目を四捨五入してます。
・各セットのトップタイムと平均トップタイムに下線を入れました。
・100m走平均欄の丸をつけた数字は平均タイムのランキングです。
Bモーター | 計測内容 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
100m走1 | 100m走2 | 100m走3 | 100m走4 | 100m走5 | 100m走平均 | ||
モーター慣らし回数 | なし | 9.15秒 | 9.21秒 | 9.18秒 | 9.21秒 | 9.21秒 | 9.19秒 ⑪ |
1回 | 9.09秒 | 9.09秒 | 9.06秒 | 9.09秒 | 9.09秒 | 9.08秒 ⑨ | |
2回 | 9.21秒 | 9.15秒 | 9.12秒 | 9.06秒 | 9.09秒 | 9.13秒 ⑩ | |
3回 | 9.00秒 | 9.00秒 | 8.96秒 | 9.00秒 | 9.00秒 | 8.99秒 ⑧ | |
4回 | 8.96秒 | 8.96秒 | 9.00秒 | 8.96秒 | 8.96秒 | 8.97秒 ⑥ | |
5回 | 8.96秒 | 8.96秒 | 8.96秒 | 8.93秒 | 8.96秒 | 8.95秒 ⑤ | |
6回 | 8.93秒 | 8.96秒 | 8.96秒 | 9.00秒 | 9.00秒 | 8.97秒 ⑦ | |
7回 | 8.78秒 | 8.75秒 | 8.75秒 | 8.78秒 | 8.78秒 | 8.77秒 ② | |
8回 | 8.81秒 | 8.84秒 | 8.84秒 | 8.84秒 | 8.81秒 | 8.83秒 ③ | |
9回 | 8.87秒 | 8.93秒 | 8.87秒 | 8.87秒 | 8.87秒 | 8.88秒 ④ | |
10回 | 8.78秒 | 8.78秒 | 8.78秒 | 8.75秒 | 8.78秒 | 8.77秒 ① |
・100m走平均タイムは小数点以下3桁目を四捨五入してます。
・各セットのトップタイムと平均トップタイムに下線を入れました。
・100m走平均欄の丸をつけた数字は平均タイムのランキングです。
以上が検証結果となり
前回ハイパーダッシュモーターを検証しており
マッハダッシュとハイパーダッシュは回転数の違いはあれど
同じカーボンブラシということで基本的な性質は変わらない(はず?)と
思っており、この2種類のモーター検証結果を踏まえると
モーター慣らしを3セット以上は実施した方が望ましい
という結果になりました。
4セット以降のモーター慣らしをするか否かは
100mのタイム差はどう捉えるかによって
評価が分かれると思うのですが
今回の結果を踏まえて私的には
モーター慣らし7セットが適切ではないかと思っています。
見方によっては10セットもしくはそれ以上行った方が良い
という考えもありますが作業的な労力を考えた場合に
モーター慣らし作業は基本放置で良いのですが
長時間のモーター稼働は熱を帯びすぎるため
あまりよろしくないとも聞きますので、セット間毎に
1時間以上のクールタイムを作って作業しました。
クールタイムは完全放置なので作業することはありませんが
この待ち時間も考慮すると結構長時間となり
ワークマシンでモーター慣らしをする場合は
時間を計測して10分毎に手動で操作する必要もあるため
結構拘束されたりもして
モーター慣らし中の音も地味にストレスになり
楽な作業と思いきや意外にも大変だったりします。
その労力を考えると
このタイム差なら3セットもありかなーと思ったりもしますが
もう少しモーター慣らしを頑張れば100mあたり0.1~0.2秒短縮できると
考えれば頑張ってモーター慣らしを継続するのもありかと思います。
ということではっきりとした結論が出ず申し訳ないんですが
今回の結果を見て、ご自分のモーター慣らし環境を考慮しつつ
適切な回数のモーター慣らしを実施して頂ければと思います。
それとハイパーダッシュモーターの結果も見てわかったのが
モーターの性能は開封時の回転数を計れば
当たりモーターかハズレモーターか概ね分かるということです。
ただ、これはそれぞれのモーターを2個づつでしか
検証していないので、もしかするとモーター慣らしを
1セット実施したら結果が逆転することも有りうるので
一概にそうとは言い切れず
マシン構成が変わらないうちに10個・100個と
検証モーター数を増やして検証すれば
結果もより精査されていくと思うので
とりあえず新しいモーターを購入する度に
開封直後及びモーター慣らし1セット後の計測だけは
最低限おこなって、機会があれば
モーターの当たりハズレの判別方法も
取り上げていこうかと思います。

