改造

フロントATバンパー(MAシャーシ)作り方紹介 -作成編 後編-

前回はMAシャーシ用のフロントATバンパーの
ベースパーツ加工まで紹介しました。
今回は完成まで紹介していきます。

もう一度作成作業の流れをおさらいすると
①シャーシの加工
②ベースパーツの加工
③仮組み・調整箇所の加工
④本組み
となり、前回は①②をやったので今回は残りの③④を紹介してきます。

完成形はこんな感じになります。


尚、今回は小径ホイールに対応する改造となっています。

仮組・調整箇所の加工

まずは仮組をして調整箇所の確認をし、該当パーツを加工していきます。

ブレーキステーの取付

まず加工したブレーキステーを皿ビス(6mmか8mm)でシャーシに固定します。
※6mm・8mmがなければ10mmでも構いません。




このまま取り付けるとブレーキステーがアッパースラストになってしまいますが、後ほど取り付けるカーボンリヤステーでスラスト角を調整していきます。

※シャーシのビス取付箇所付近の加工が面倒くさいという理由でブレーキステーがアッパースラストになったんですが、これはこれでブレーキステーの裏面にブレーキスポンジを付けた際にアッパースラストの方が少しだけブレーキの利きも良くできるので結果オーライなところもあります(笑)

ブレーキステーはこれで本組みとなるのでこのまま取り外さず作業を進めて行きます。

カーボンリヤステーの加工

次は仮組してカーボンリヤステーの最終加工を行います。
まずは、ATバンパー可動部分用の皿ビスをブレーキステーにセットしますが、ここで使用する皿ビスの長さについては最終的にスプリング部分の固さ調整により適切な長さが決まるため一概に何mmの長さのものがいいとは決まっていないので、一旦はどのパターンでも対応できる20mmの皿ビスを用意しブレーキステーの裏面から取り付けます。


このままシャーシを戻すとビスが下に落ちてしまうので一旦裏側にマルチテープ等を貼ってビスを仮固定します。


次にビスにアルミローラー用パイプ(以下 金パイプ)を取り付けます。


そこにカーボンリヤステーの拡張した穴からビスを通します。


カーボンリヤステーは加工途中のためセットしようとするとシャーシに引っかかって下まで落ちません。

ここでカーボンリヤステーのシャーシと接触する部分をリューターのダイヤモンドカッターの側面を使って削っていくんですが、その前にカーボンリヤステーの可動域を増やすために金パイプを通す穴を円柱状のリュータービットで斜めに削っていきます。

まずはATバンパーの効きを良くするために左右斜めに削って若干拡張していきます。



これをもう一つの穴でも同じように左右に削っていきます。
削りすぎるとATバンパーがぐらついてしまうので
ほんの少しだけリューターをかける感じでOKです。

※どのくらい削っていいのかわからない場合はこの段階では一旦削るのを止めて本組の時にATバンパーの動作を見ながら調整しても構いません。

次にフロント提灯・ヒクオを取り付けた際にATバンパーが連動して動くようにATバンパーが前方に傾くのを想定して削ります。
※フロント提灯・ヒクオが不要な場合はこの加工は不要かと思われます。


ここも削りすぎるとATバンパーがぐらつくのもそうですが
可動域が大きくなりすぎてフロント提灯・ヒクオと連動した時に上に上がりすぎてしまうのでほんの少しだけリューターをかける感じでOKです。

※こちらも本組の時に確認してから作業でも構いません。

そして次にカーボンリヤステーのシャーシと接触する部分をリューターのダイヤモンドカッターで削っていきます。


少しづつ削りこまめにシャーシとの干渉具合を確認し同時にスラスト角の調整を行います。


今回新規で作ったスラスト角調整用の穴にビスやワッシャーなどを使ってスラスト角を調整します。
個々で設定したい角度も変わってくると思うのであくまで一例の紹介となりますが、私は5mmトラスビスと小ワッシャー2枚で調整しました。


カーボンリヤステーの裏側に小ワッシャー2枚とトラスビスをつけて表面をロックナットで固定しました。


このカーボンリヤステーの傾斜が付いている状態でシャーシとの隙間が極力ないようにカーボンリヤステーのシャーシと接触する部分を削っていきます。

上記のビス・ワッシャーの角度調整でブレーキステーのアッパースラストの角度を加味してもMAシャーシのデフォルトのスラスト角(5度)とほぼ同じになります。

ちなみにシャーシとの隙間を極力なくす理由はATバンパーのぐらつきを減らすためで、シャーシとの隙間が多いとステーのぐらつきが大きくなる可能性があります。

ただ「シャーシとの隙間が極力ないように」と言いましたが逆に隙間が無さすぎると今度はマシンが壁に乗り上げた際にATバンパーの効きが悪くなる可能性があるため、一旦は隙間がほぼない状態にして、最後に組み立てた時に動作確認をしてこの部分が干渉して効きが悪くなるようであれば削っていきましょう。
私の感覚では0.5~1mm程隙間があればATバンパーの可動にも影響がないと思われます。

カーボンリヤステーの加工が終わったら、一旦カーボンリヤステーを取り外します。

本組み

最後はこれまで加工してきたパーツを結合し、各可動の確認をおこない調整が必要であればパーツの最終加工をおこないます。

各パーツの結合

まずはフロントステーにアンダーガードとローラーをつけていきます。
※アンダーガードとローラーの取り付けは最後でも構いません。



次ににカーボンリヤステーを下にして皿ビス・ロックナットを使いフロントステーと結合させます。






上の画像だと皿ビス固定に普通のナットを使用していますが、この箇所の皿ビス固定にはロックナックが推奨 というか必須です。
尚、私の場合はカーボンリヤステーとフロントステーを結合させている皿ビスに、フロント提灯・ヒクオをつけるため長めの皿ビスを使用していますが、両プレートの固定のみであれば短い皿ビスで問題ありません。

※このビス位置に対応したフロント提灯・ヒクオの作成方法はこちらで紹介しています。

フロントステーとアンダーガードを結合させたら
今度はシャーシ側の組立ですが
仮組の時に20mm皿ビスはセット済みとなっているので
その状態から皿ビスに金パイプを左右2個づつ取り付けます。


先程結合したプレートの拡張した穴を金パイプに通します。


ここでアンダーガードがブレーキステーに干渉しないか
確認していきます。


次にスプリングをつけ、その上にメタル軸受けをつけます。
※スプリングの固さによってATバンパーの効き具合も変わってくるので
実際に可動させて、適したスプリングを選びましょう。


一旦工具を使わずに手でロックナットをつけていきます。


ロックナットを付けたら、裏面のテープを剥がして
ドライバーとボックスドライバーでロックナットをしっかり固定して完成です。





可動確認

最後にATバンパーの可動を確認していきます。


ATバンパーの前傾動作の際にフロントステーが干渉しないかを再度確認します。
干渉して前傾動作の範囲が狭まるということでしたらフロントステーの干渉部分をリューターで削っていきましょう。


コースに乗り上げた際のATバンパーの動作については基本スプリングを変えながら効きを確認します。
どのスプリングを使っても効きが悪いという場合は、リヤフロントステーの金パイプ通す穴の左右の箇所が狭い可能性もあるので「カーボンリヤステーの加工」の所で紹介したリューターを使って穴の左右の拡張、もしくはグリスをつけるとスムーズになります。

またカーボンリヤステーとシャーシの隙間がなさすぎても動作中に干渉してしまうこともあるので、その場合は干渉している箇所をリューターで削っていきましょう。

ATバンパーのぐらつき調整

スプリングを変えてもATバンパーがぐらつくという場合は、スプリング装着箇所自体の高さが長いためにスプリングの圧力が弱まりATバンパーがぐらつく可能性があります。
対応策として金パイプ1個減らし、代わりに金パイプより短いスペーサーを入れるとスプリングの圧力を上げられ、バンパーのぐらつきを解消することができます。

例として金パイプ1個と3mmスペーサーの組み合わせに変更し
※ここでは15mm皿ビスを使用。


スプリングとメタル軸受けを乗せロックナットで固定します。
すると金パイプ2個よりも幅が狭まることによりスプリングの圧力が強くなります。


3mmスペーサーの代わりに1.5mmスペーサーに変えロックナットを更に深く締めると、よりスプリングの圧力が強くなりバンパーのぐらつきは更になくなります。
(ATバンパーの効きも変わってくるのでご注意を)

以上を踏まえて最終の皿ビスの長さを決めていきます。
金パイプ左右2個づつ使用するパターンであれば皿ビスの長さを17mmにすると見た目がスッキリするんですが、皿ビスを削るのは面倒くさいということであれば20mmビスを使用し、はみ出る部分はスタビキャップ・ゴムリングなどをつけての対策でも良いです。

皿ビスのカット方法については「ビス・ネジ加工方法紹介」の記事で紹介していますので、よろしければこちらをご参照ください。

最後に

ということで全3回に渡ってフロントATバンパー作成方法を紹介してきました。
他の方に説明するという目的はもちろんですがしばらく時間が経ったら作り方を完全に忘れそうな気がしたので、自分自身のメモ代わりとしての意味も込めて作成方法をまとめてみました。

この記事とは別にリヤ側のATバンパーも3パターン作成し作成方法も記載していますので、そちらもよろしければ参考にして頂ければと思います。

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