今回はミニ四駆の真鍮パイプ(2段アルミローラー用5mmパイプ)を適度な長さにするための切断方法(カット方法)のより簡単なやり方 且つカットする際のコツを紹介していきます。
各ギミックで「もう少し短い真鍮パイプが欲しい」という方には必見の内容となります。
真鍮パイプとは
真鍮パイプとは2段アルミローラー用5mmパイプの別名であり、名称の通り2段アルミローラーの中に取り付けるパーツとなります。
上の画像の使い方が本来の使用用途となりますが、ATバンパー等のギミックのパーツとして使われることもあります。
当サイトで紹介しているフロントATバンパー・リヤATバンパーを作成する上で真鍮パイプは必要なパーツとなります。
そして、これらの改造において使用する際、ケースによっては真鍮パイプの長さを調整出来た方が ギミックの効果が増すということもあり真鍮パイプの加工が必要になるシーンがあります。
今回はそうした真鍮パイプを使うギミックでより適切な真鍮パイプの長さにするための加工(切断)のコツ・切断時の注意点などを解説していきます。
尚、真鍮パイプを使用するギミックについては当サイトの以下の記事で紹介しているので、よろしければこちらもご覧ください。
加工に必要なもの
ここでは真鍮パイプの加工(切断)にあたって事前に用意するものを紹介していきます。
真鍮パイプ
真鍮パイプをカット(切断)するということで当然ながら真鍮パイプが必要となるのですが、これを使用しなくても「ローラー受け」で代用することも可能で、本記事では以下のローラー受けを加工していきます。
ローラー受けは一見すると真鍮パイプとは全く異なるパーツに見えますが、円柱が細い箇所は真鍮パイプと同サイズとなります。
そして、このローラー受けの本来の使用用途は以下となります。
ただ実践ではこれらのプラローラーを使用する頻度も低く、ミニ四駆を始めたての頃は使っていたけれど最近はまったく使用していないという方も多いのではないでしょうか。
その使わなくなってしまったローラー受けを加工(切断)し真鍮パイプとして使えば、新たに真鍮パイプを購入する必要もなくなりコスト的にも節約できるので、ローラー受けが余っているようであれば今回の加工で使用してみてはいかがでしょうか。
尚、ローラー受けは主にFRPステー・カーボンステーに付属しており、すべてのステーに付属しているというわけではありませんが多数のステーに付属されているので、そこそこのパーツを購入している方であれば持っているのかと。
シャフト
真鍮パイプ切断時に補助的な役割で使用していきます。
一時的に使用するだけなので長さや種類はどんなものでも構いません。
マルチテープ
こちらは今回の加工で必須というわけではありませんが、持っていればミニ四駆加工の様々なシーンで活躍するので買っておいて損はないアイテムです。
ラジオペンチ
加工時に真鍮パイプを抑えるための工具となります。
真鍮パイプをしっかりと掴めるものであればどんな工具でも構いませんが、真鍮パイプが小さいパーツなので工具もできるだけ小さめのものの方が作業しやすくなります。
ミニ四駆の加工で活躍する場面も多いので持っていない方はこれを機に購入してみてはいかがでしょうか。
ちなみに上の画像のものは100円ショップで購入したものとなります。
電動リューター
上記で紹介してきたパーツがあろうとも、これなくして今回の加工作業は成り立ちません。
電動リューターはミニ四駆の様々な改造で活躍するのでまだ持っていない方は これを機に購入することをおすすめします。
個人的におすすめなリューターを以下の記事で紹介しておりますので、まだリューターを所持していない方は参照頂ければと思います。
尚、今回の加工ではダイヤモンドカッターのビットが必要となります。
こちらのビットもリューター本体と同様にミニ四駆の加工においては使用頻度が高い工具となりますので、今回のみならず他の加工・改造でも活躍します。
基本的にリュータービットは消耗品となるので 、以下のような複数枚あるタイプがおすすめです。
真鍮パイプ 切断方法・作業のコツ
ここでは上記の必要なパーツ・工具を使って真鍮パイプを切断する方法を解説していきます。
尚、今回は真鍮パイプの代わりにローラー受けをカットする方法を解説していきますが、これ以降はローラー受けを真鍮パイプという扱いで解説を進めていきます。
まずは真鍮パイプの切断方法の基本的な流れを紹介していきます。
ラジオペンチで真鍮パイプを掴み、リューター(ダイヤモンドカッター)をあてていきます。
この切断作業においてリューターは、ラジオペンチを横にした状態で見た時に[上から下]もしくは[下から上]の縦方向に刃をあてると真鍮パイプもブレにくく切断しやすくなります。
[右から左]もしくは[右から左]の横方向でもラジオペンチをしっかりと握っていれば真鍮パイプがブレることはありませんが、縦方向に比べるとブレやすいので無難に縦方向にリューターを当てた方が良いかと思います。
真鍮パイプを切断したら切断面を綺麗に整えるために、ダイヤモンドカッターの側面をあてていきます。
この切断面を整える作業はリューターを使わずに、平らな台に紙ヤスリを貼り付けて 削る形でも構いません。
真鍮パイプの切断面が整ったら、最後に真鍮パイプの周りにできたバリ(不要なでっぱり)を紙ヤスリで削っていきます。
これで真鍮パイプの切断が完了となります。
あとは使用したい箇所に加工した真鍮パイプを設置していきます。
以上が真鍮パイプの加工方法(切断方法)となり、非常にシンプルな加工方法となりますが、上記作業においていくつか知っておくべき・注意すべきポイントがあるのでそれらを紹介していきます。
次からは上記の各ポイントについて詳しく解説していきます。
マルチテープを貼る
ラジオペンチで真鍮パイプを掴む際は、直に掴むよりも真鍮パイプにマルチテープを貼った状態で掴む方が滑りにくく ラジオペンチでの固定も安定しやすくなり、真鍮パイプの表面も傷が付きにくくなります。
また切断するラインに合わせてマルチテープを貼れば切断する箇所の目安にもなるので、マルチテープを貼っていた方が切断作業がやり易くなります。
(切断ラインの目安はマルチテープでなくても、マジックペン等でも構いません)
少し余長を残して切断する
真鍮パイプを切断する際は各々の使用する目的に合わせて適切な長さにしていくわけですが、一度の作業で綺麗にカットするのは非常に難しく、基本的にはカットした後に切断面を綺麗に整えるための作業が必要となります。
上の画像のようにダイヤモンドカッターの表面の部分をあてて真鍮パイプの切断面を整えていきますが、この作業を何度もやっているとあっという間に真鍮パイプの長さが短くなってしまいます。
こうした後作業を考慮すると、まずは ある程度余長を残した長めの状態で真鍮パイプをカットしておくことをおすすめします。
尚、切断面を整える作業はリューターではなく紙ヤスリで実施しても構いません。
切断時はラジオペンチを強く握る
真鍮パイプにリューターをあてている最中は結構な衝撃がかかっているため、ラジオペンチを持つ手の力を少しでも緩めてしまうとリューターから加えられる衝撃で真鍮パイプが飛んでしまうことがあります。
ただ飛ぶだけれであれば また回収して作業を再開すればいいのですが、最悪 真鍮パイプが自分の方に飛んでくることもあり 怪我に繋がりかねないので、切断作業中はくれぐれもラジオペンチを握る力をゆるめないよう注意してください。
要所要所でシャフトを使用
シャフトを使用することで要所要所の作業の手助けとなり、真鍮パイプ切断においてシャフトを以下のように使用します。
・穴の拡張に使用
真鍮パイプを適切な長さにカットした後、加工面にバリ(不要なでっばり)ができて穴が狭くなりビスなどがスムーズに通らないことがあります。
この場合、真鍮パイプをシャフトに通して何度か移動している内にバリが取れ スムーズに動くようになります。
基本的に真鍮パイプの加工が完了したら、取り付ける前に上記の方法で真鍮パイプの動きをスムーズにさせておきましょう。
・ラジオペンチで掴みづらい時に使用
真鍮パイプ加工前の状態であればラジオペンチで掴む位置は指で微調整することができますが、一度切断した後の加工後の状態になると真鍮パイプ自体が短くなります。
こうなると 切断面を整える時にラジオペンチで掴むことができるものの 掴む位置の微調整が指でもやりづらくなります。
そんな時はまず真鍮パイプをシャフトに通し、この状態からラジオペンチで掴むようにすれば より簡単に適切な位置で掴む事ができます。
最後に
今回は真鍮パイプの切断(カット)におけるコツや注意点を紹介してきました。
作成するマシンによっては真鍮パイプを利用する機会もあり、時にはデフォルトの長さではなく違う長さの真鍮パイプが必要になることも多々あります。
そういった時に本記事で紹介した内容を参考にし適切な長さの真鍮パイプを作って頂ければと思います。
尚、実際に真鍮パイプを使ったギミックについては本記事でも紹介しているので、そちらもよろしけばご参照ください。
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