これまで2つの充電器を紹介してきましたが、より高機能な充電器を探した求めた結果 ISDT C4 Smart Chargerが該当し購入したので、今回はISDT C4 Smart Chargerのレビューと機能紹介をしていきます。
※現在はISDT C4 Smart Chargerの製造は終了しており、後継機としてISDT C4 EVOという製品が存在します。
外観・同梱品
いつものようにエネループ充電器との大きさ比較。
ほぼエネループ充電器と同じサイズで、エネループ充電器の後ろに置くと少しだけはみ出る感じです。
付属品は以下となります。
・充電器本体
・ACアダプター
・取扱説明書(日本語表記あり)
・液晶保護フィルム
・シール
カラー液晶だからの配慮ということなんでしょうか液晶保護フィルム付きです。
おまけにシールも付いていてミニ四駆のボディに貼ったらスポンサー感がだせますね(笑)
そして開封直後には気づかなかったんですがいざ起動しようと思いACアダプタを手に取った時に違和感が…
よーく見ると電源プラグがCタイプということで電源コンセントの形状が合いませんでした…
そこでCタイプからAタイプへの変換アダプタを追加購入しました。
これで無事起動できました。
本体の側面は付属のACアダプタ用端子とUSB充電ポート、マイクロUSBポート(Type-B)、ファンがあります。
USB充電ポートで接続機器の充電が可能となりマイクロUSBポートはパソコンとの本機のアップデートポートで、もしかしたらこのマイクロUSBポートから本機を起動できるのではないかと思って、試しに出力5.2V=2.5AのACアダプタを接続したんですがやはり起動できませんでした…
製品仕様
対応言語
本機ISDT C4 Smart Chargerについて並行輸入品と日本正規品の2種類があるらしく、外見についてはまったく同じみたいなんですが、日本正規品のみメニュー表示言語が日本語に対応しているとのこと。
値段は並行輸入品の方が安かったので、私は日本語表示なし前提で並行輸入品を購入したのですが取説を見ると日本語での画面表示が…
もしや日本正規品なのでは!?と期待しつつ言語設定を見たら
やはり対応していなかったです…(笑)
まー英語表記も慣れの問題なので少し操作しているとすぐに慣れてきます。
でもやっぱりバージョンアップで設定言語に日本語も追加してくれると嬉しいです(笑)
対応電池
電池は単3で最大4本同時にセット可能で
単4は最大2本となります。
機能紹介
次はISDT C4 Smart Chargerの機能を紹介していきます。
基本設定
これまでの紹介してきた充電器とは違って言語設定、操作音のボリューム(音無し設定も出来ます)、バックライトの明るさ など基本設定の変更が可能です。
各モード
本機は以下の6モードが利用可能です。
・Charge
・Discharge
・Storage
・Cycle
・Analysis
・Activation
Charge(充電モード)
充電電流は、0.1A(100mA)~2A(2000mA)の範囲で0.1A(100mA)単位で選択可能です。
さらには裏技としてバッテリー選択で「Eneloop」を選択すると
3A(3000mA)まで選択可能となります。
他のモードの充電電流も同様にバッテリー選択で「Eneloop」を選択すると3Aまでいけます。
Discharge(放電モード)
放電電流は、0.1A(100mA)~1.5A(1500mA)の範囲で0.1A(100mA)単位で選択可能です。
こちらはバッテリー選択で「Eneloop」を選択してもMAXは1.5A止まりとなります。
Storage(保管モード)
取説によると保管モードとのことで「バッテリー種別ごとの保管電圧を自動的に表示し、バッテリーを長期間使用しない場合に行います」という記載があり、本機でもそのモードの選択項目はあるんですが何故だかStorageモードが選択できないためこのモードの使用ができませんでした…(私のだけ?!)
まーこのモードが目的で購入したわけではないので、このモードのことは忘れることにしました(笑)
Cycle(サイクルモード)
指定した回数の充電→放電→充電を繰り返すモードです。
充電電流は0.1A~2Aの範囲で0.1A単位で、放電電流は0.1A~1.5Aの範囲で0.1A単位で選択可能で、それぞれ個別で電流設定が可能です。
(こちらもバッテリー選択で「Eneloop」を選択すると充電電流を3Aまで設定可能です)
サイクル回数は1~66まで選択可能です。
さすがにMAX66回は使用することはないと思うのですがかなり豊富な選択肢です。
ちなみにこれが電池の育成に最適と思いきや、このあと紹介する二つのモードの方がより適切みたいなので、このモードを使用することはないかなーと思ったものの
サイクル回数を多く選択できるのはCycleのみなので一度の多くの充放電を繰り返したい場合はこのモード一択で。
Analyze(アナライズモード)
充電→放電→充電の いわゆるリフレッシュ機能かと。
公式サイトによると「新品購入したバッテリーのブレークインや長期間使用していなかったバッテリーを活性化させ充電容量などの回復・向上を行います」ということで、このモードを本機でメインに使っていくことになるのかなーと思っていたものの、この次に紹介するActivationも似ている機能でどっちをメインで?と迷い、結果Analyze・Activationの2枚看板で使用することにしました。
充電・放電電流の設定はCycleと同様に個別で電流の選択が可能です。
Activation(アクティブモード)
放電→充電を3セット繰り返すモードで一見すると上のCycleと同じに思えるんですが、公式サイトによると「電圧が無くなったバッテリーに緻密に制御された電流を通すことでバッテリー電圧の復旧を試みるモード」とのことです。
結構使い古した電池で使用するモードなのかなーと思っていたんですが、調べてみるとメモリー効果の起きた電池のリセット目的でも使えるとか電圧の下降具合を抑えるように調整してくれるなど、ざっくり言うと電池の性能を上げてくれるモードみたいです。
巷ではこれを「ブレークイン」と呼ぶみたいで電池育成の手順として購入直後にこのモード(Activation)を実施しその後はAnalyzeをメインで実施し、ある程度の期間が経過したら、またActivationを使用するようにしようと思います。
充電・放電電流の設定はCycleと同様に個別で電流の選択が可能です。
以上が本機の各モードとなりますが、AnalyzeとActivationの違いが今一理解できてなく、はっきりとこの使い方が正しい!と断言できないんですが、私の場合は電池購入後にActivationを1回実施してその後、Analyzeという流れで使用しています。
電池の状態の確認について
電池をセットした状態で以下の電池状態が確認できます。
①バッテリーの種類
②現在稼働中のモード
③充電・放電容量(アンペア)
④電圧/電流値
⑤経過時間
⑥内部抵抗値/バッテリー温度
⑦電圧曲線
⑧タスクバー
そして、液晶右横の〇を押すと一部表示が切り替わります。
(↑↓で電池スロットの表示切替ができます)
⑨充電・放電容量(ワット)
⑩稼働中アクション
⑪サイクルの実施回数
上記の項目について補足説明が必要であろう項目をピックアップしていきます。
③充電・放電容量(アンペア)
累計の充電・放電容量となり、どのくらい充電・放電したかの目安になるかと。
④電圧/電流値
左側は現在の電圧で、私が利用した限りではネオチャンプでMAX1.54Vまで達したのを確認しました。
右側は現在流している電流値となります。
放電時にはこの後に説明する「絞り放電」により数値が変動します。
⑥内部抵抗値
この充電器では充放電中に数値が結構変動して、どの値が正しいのか判別に困るので充電終了後の値を最終値として判断しています。
ただセットするスロットによっても内部抵抗値が変わるので本当のところ どの値を信じて良いのやら…
スロットごとの誤差は10mΩ程出たので各電池10mΩの差は許容範囲として解釈してます。
⑦電圧曲線
電圧変化の数値をグラフ化したものです。
曲線の上りが充電、下りが放電を示し、この下りのカーブがゆるやかになると電圧が下がりにくくなることを示し、スタミナが消費しづらい電池の証みたいで、ここで電池の育成度合いを確認することができます。
上の曲線グラフは数年使っていなかったエネループ電池でActivationした時のものですが、微妙に下りカーブがゆるやかになっています。
本当に微妙にですが(笑)
⑧タスクバー
充電・放電の進行状況をパーセンテージで表示します。
各モードが終了するとタスクバーが✅に変わります。
(操作音をオンにしている場合は完了通知アラートも鳴ります)
⑨充電・放電容量(ワット)
左側が累計の充電・放電量、右側が現在の瞬間的な充電・放電量となるのですが「③充電・放電容量」がアンペア表記に対して、それをワット表記に変換したもの?…
と私自身いまいち理解できてないもので… それほど重要視するデータではないのかなーと。
以上で「電池の状態の確認について」は終了です。
続いては私が個人的に気になったその他機能を紹介します。
完了通知アラーム
充電が完了するとアラームで知らせてくれます。
(操作音量がオフの場合はアラームなし)
※放電モードにした場合は放電完了でアラームが鳴ります。
実は前々から欲しかった機能が充電完了を知らせてくれるアラームで、事前に調べても充電完了アラームがあるか確証が持てなく、たまたまアラームがついててラッキーだったわけなんですけど、これまで紹介した二つの充電器には充電終了のアラームはなく当初はそれで問題ないと思ってましたが、充電終了後に電池を取り外さないままにすると電圧がどんどん下がることに気づきました。
電圧の低下=電池容量の低下 と私は勝手に判断し、充電完了後に充電器にセットしたままだと本来発揮できる電池パフォーマンスも徐々に低下してしまい万全の状態でレースに挑めなく恐れが…
(わざと電池を減らしてスピードを制御する戦法もあるので一概にフル充電がいいとは言い切れませんが)
個人的にはレース以外でも困ることがありまして、モーター慣らしの検証などのより正確なデータを取る際に常に同じ電池の状態で各検証をしたいので、アラームがない場合は充電完了しそうな時間になったら充電器の前に張り付いて完了になった瞬間に電池を抜くってことをやってました。
しかし今回紹介しているISDT C4 Smart Chargerについては、充電完了時にアラームが鳴ってくれるので、充電完了後すぐに電池を取り外すのがかなり楽になりました。
ただ同じ場所にいなくてはいけないという制約はありますが…(笑)
そんな理由から、この充電完了アラームは個人的にはかなりポイントが高いので紹介させてもらいました。
電圧低下の内容について、一点補足で本機については充電完了後でも微弱な電流を流し続けフル充電の状態を維持してくれる機能があるということで、試しに充電完了後にしばらく充電器にセットしたまま放置してみました。
完了直後の結果。
数十秒後
更に数分後
うーんやっぱり電圧が下がってますねー…
ただもしかしたらこれは表示上の問題であって実際には同じ電圧のままという可能性もあるので機会があれば検証してみたいと思います。
絞り放電
放電時に電池の残り容量を検知して、残り容量が減ってくると徐々に放電容量を下げてくれる機能です。
この機能も購入してから知ったわけなんですが、しっかり放電をすることにより電池の性能を引き出せるということで、放電時の設定電流が高いと放電の効率が悪くなるらしいです。
ということで実際の動作を画像交えて説明していきますが放電電流を1Aで設定した場合に最初は1Aで放電します。
電池容量67%の時点は1Aのままで。
50%まで来ると放電電流に変化がありました。
さらに35%になると。
そして2%
という具合に電池容量が下がってくると自動的に放電電流も下がってきます。
でも、ふと思ったんですが最初から低電流で放電しておけば良いのでは?と…
そんな身も蓋もないことを思いつつも、最初から低電流で放電した場合は時間かかってしまうので、自動的に電流を調整してくれる方が断然いいですよね と勝手に自分を納得させることにしまいした(笑)
ちなみにこの絞り放電は特に設定の必要はなく各モードの放電時に絞り放電が動作します。
総評
これまで紹介してきた充電器の中では一番高価で、それ相応の豊富な機能が搭載されており痒い所に手が届く的な配慮もある高機能な充電器かと。
個人的に液晶画面がカラーという点で少し感動してしまいそれだけで高性能なんて気もしてきますが、見た目だけでなく内面も充実しており、よりハイパフォーマンスな電池が作れるおすすめの充電器かと。
それと本機にはファンがついていて各モード動作中にファンが稼働して音がでますが、ファンも常時稼働しているわけではなく私的にはさほど気になる音でもないので、これについてはまったく問題ないと思ってます。
むしろ音で不満を言うなら、操作音・アラーム音は最小の音量で設定してもまだ少しボリュームがあるかなーと…
寝ている時に充電完了アラームがなったらギリギリ起きてしまいそうなレベルです(笑)
ちなみに本機の価格について、私は並行輸入品(日本語非対応)をAmazonで9000円弱で購入しましたが、もっと安く取り扱っているサイトもあるみたいなのでネットで探せばより安く買えるかもしれません。
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