HAKKO 発泡スチロールカッター レビュー・使い方 <白光(ハッコー)>

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今回はHAKKOのスチロールカッターのレビューを始め、使い方(組み立て方・使用方法・メンテナンス方法)などを紹介していきます。

それ以外にもミニ四駆などのホビー関連での使用方法も紹介していますので、ミニ四駆をはじめ その他ホビーをやっている方も必見の内容となっています。

目次

スチロールカッターとは

スチロールカッターとは発泡スチロールや断熱材などの軟質プラスチック素材を綺麗に切断するための工具で、主に建築模型・アート作品などの工作で使用します。

また、削りカスが飛び散ることなく綺麗に切断できることから ゴミ捨ての際などの発泡スチロールを解体するためにも使われます。

そして、スチロールカッターは主に手動電動の2タイプに分けられます。

手動タイプは電源は必要とせず手動で刃を動かして切断するタイプのもので、小さなのこぎりのような形状のものが多いです。

電動タイプは電気で加熱した金属線を使用して切断するもので、その形状は様々です。

そして今回は電動タイプの中で個人的におすすめな『HAKKO 電源式スチロールカッター』を紹介していきます。

スチロールカッター レビュー

ここではHAKKO 電源式スチロールカッターの製品仕様/使い方/サイズ/良い点・悪い点などを紹介していきます。

仕様

HAKKO 電源式スチロールカッターの製品仕様は以下となります。

製品名電源式スチロールカッター
(品番:250-1)
電源AC100V 50/60Hz
消費電力6W
ヒーター温度ノーマル:170℃
ターボ:250℃
有効切断寸法厚み:110mm
奥行:170mm
重量410g(コード含む)
付属品ヒーター線 x 2本
電源式スチロールカッター 製品仕様

次から上記仕様の各項目の詳細内容を説明していきます。

電源・消費電力

電源については日本のどの家庭である単相100Vの電源プラグを使用します。

電気代は8時間使用で約1円20銭ということで特別電気代をかかるということでもなさそうです。

ヒーター温度

ヒーター温度については2段階の構成となっており、ノーマルモードは170℃ターボモードは250℃となります。

より硬いものを切断したい場合はターボモードを使うのが推奨です。

なお、モードの切り替えは本体側面のスイッチを入れ替えるだけと簡単におこなうことができます。

有効切断寸法

メーカーから公表されている切断可能な寸法は以下となります。

これ以上の大きさの物でも条件によっては部分的な切断は可能で、大きい物を切断できるかどうかの判断は後述する『使い方』を閲覧した上で判断して頂ければと思います。

尚、有効切断寸法については、実物で測定したところ公表されている数値と若干異なっており その詳しい数値については『サイズ』の項目で解説していきます。

重量

本体重量は電源コードを含み410gあります。

やや重めに思えるかもしれませんが 410gは電源コードを含む重量であって、実際に使用してみると特に重いと感じず 長時間使用していても腕が疲れることもありません。

付属品

電源式スチロールカッターには2本のヒーター線が付属しています。

1本は本体に取り付けて使用するので、実質1本の予備線が付属しているということになります。

尚、ヒーター線だけの別途購入することが可能となっています。

使い方

使用方法は電源プラグを電源コンセントに接続し、本体のスイッチを押すだけと至ってシンプルです。

スイッチを押し続けている間のみヒーター線が熱くなり、約5秒でヒーター線は設定温度(使用温度)に達します。

設定温度になったら あとは切断対象物をヒーター線に当てて切断していきます。

尚、スイッチを押すと本体側面のランプが点灯する仕様となっているため、スイッチを押しているかどうかはランプで確認することができます。

※本体起動後の具体的な使い方については後述する『基本的な使い方』『応用的な使い方』にて紹介していきます。

サイズ

ここではHAKKO 電源式スチロールカッターの各サイズの詳細を紹介していきます。

実際にどのくらいの大きさの物がカットできるか保管する際にはどのくらいのスペースが必要になるか の参考にして頂ければと思います。

切断可能サイズ

電源式スチロールカッターの切断可能なサイズは以下となります。

縦幅(厚み)は120mmまで、横幅(奥行)は168mm~180mmまでの物が切断可能となっています。

また、上の画像を見てお気づきの方もいるかもしれませんが、縦幅はヒーター線の最上部まで含んでいません。

これはヒーター線の両端が以下の画像のようにやや太くなっており、この太い箇所は切断可能対象外としています。

実際のところ、この太い箇所にも熱は通っており切断することはできるわけですが、ここを使うと切断面が少々粗くなり切断には適さない箇所なので切断可能範囲から除外しています。

本体サイズ

電動式スチロールカッター全体のサイズは以下となります。

・ヒーター線を装着した状態

31cm x 19.5cm

・ヒーター線を外した状態

ヒーター線装着状態で 高さ31cm x 横幅19.5cmヒーター線未装着状態で 高さ33.5cm x 横幅20.5cmとなり、ヒーター線装着状態の方が全体サイズがやや小さくなります。

尚、上記サイズについては電源コードの根本部分を含めており、上記の寸法のスペースがあれば組み立てたままの状態で収納することが可能です。

箱やケースに収納せずとも以下の画像のようにフックに掛けて保管することも可能です。

※ヒーター線を外した状態でも同じようにフックに掛けることが可能です。

また、本体部分とアーム部分は簡単に分解することもできるため、収納スペースに困ったら以下のように分解した状態で保管することもできます。

ただし、分解・組み立ても簡単とは言え 頻繁に繰り返すとなると 結構面倒なので、頻繁に利用するのであれば組み立てた大きさで保管することを検討した方が良いかもしれません。

良い点・悪い点

ここではスチロールカッターを実際に使用してみて感じた良い点・悪い点を紹介していきます。

良い点・悪い点の一覧は以下となります。

良い点悪い点
使用用途が意外と豊富
電源接続後すぐに使用できる
コスパが良い
収納にスペースが必要
定期的にメンテナンスが必要

次から上記の各項目について詳しく紹介していきます。

良い点

スチロールカッターは主に発泡スチロールを切断するための工具となりますが、それ以外にも切断できる対象物が意外と多く 様々なシーンで使用することができます。

発泡スチロール以外に切断できる物は『ミニ四駆での使い方』の項目をご参照ください。

また、電源接続後にスイッチを押して約5秒で使用可能温度に達し すぐに利用できることも良い点であり、使えば使う程 即利用できるありがたみが実感できます。

そして、本体価格及び使用時電気代も非常にリーズナブルで、値段以上の価値があると言っても過言ではない商品となっています。

悪い点

使用する際には本体の大きさは まったく気になりませんが、使用しない際の保管においては少々邪魔になってしまう大きさでもあります。

ただ、『本体サイズ』の項目でも紹介したようにフックにかけたり分解して保管することもできるので、保管方法次第では本体の大きさは全然気にならないかもしれません。

そして、スチロールカッターを使っていると ヒーター線が汚れたり摩耗したりするので定期的なメンテナンスが必要になります。

メンテナンスもそれほど手間がかかるものではないので 気にする必要はないかもしれませんが、人によっては面倒くさいと感じるかもしれません。

具体的な手入れ方法は『手入れ・メンテナンス方法』で紹介してるので、どのくらい手間がかかるかはそちらを見て判断して頂ければと思います。

それと、良い点でコスパが良いとは言いましたが、頻繁に使用する方であれば定期的にヒーター線を購入する必要もあり 別途費用がかかってしまいます。

ただ、別途費用がかかると言っても本体自体は故障しない限り ずっと使えるわけで、ヒーター線の追加購入も交換が必要なぐらい使うのであれば十分コスパは良いと思われます。

総評

使用用途は限定されるが、所持していると非常に便利な工具

冒頭でも紹介したようにスチロールカッター自体が発泡スチロールなどの軟質プラスチック素材を切断することに特化した工具であり、どんな物でも切断できるというわけではありません。

実際のところ それほど硬くない素材であれば切断することが可能で意外と対象物は多いです。

発泡スチロール以外の切断できる物の例として『ミニ四駆での使い方』の項目をご参照ください。

ただし、切断できる素材だとしても スチロールカッターのサイズに見合ったものが対象となり、大きな物の切断には向いていません。

使用用途が限られるものの、適応している物に対しては抜群の使いやすさを誇り、本体起動から約5秒で使用できるのでストレスを感じず作業することができます。

仮に発泡スチロールの切断で一時的にしか使用予定がないという場合でもおすすめできる製品です。

本体価格自体も他のスチロールカッターに比べて安くなっており、少し使うだけでも十分 元が取れるとも言えます。

スチロールカッター自体使ったことがないという方は まずはこちらの製品から試してみてはいかがでしょうか。

購入後の使用方法

ここでは購入後に電源式スチロールカッターをどう使っていくかを説明していきます。

購入者向けの情報とはなりますが、実際の使用感なども分かりますので 購入していない方も 購入するか否かの判断材料にして頂ければと思います。

使用時の注意点

使用方法説明の前に電源式スチロールカッターを使用する上で注意すべき点を説明していきます。

使用時の注意点
  • 作業中はヒーター線周辺には触れない
  • 強く押さない
  • 十分な部屋の換気を

次から上記の各注意点を説明していきます。

作業中はヒータ線周辺には触れない

当たり前のことではありますが、電源プラグを接続しスイッチを押している間は絶対にヒーター線周辺には触れてはいけません。

スイッチを押している間だけでなく、作業し終えた後もヒーター線はしばらく熱を持っているので、スイッチを切ってから1分程 ヒーター線周辺に触れないようにしてください。

特に小さいお子さんがスチロールカッターを使う場合は必ず保護者が付き添うようにしてください。

ただ、できることであれば小さいお子さんにはスチロールカッター使わせない方が良いかと。

強く押さない

スチロールカッターは軽く物を当てるだけで自然と切断できるので、無理に力を入れて押す必要はありません。

そうは分かっていながらも、硬い物を切断する際はついつい力んでしまうことがあります。

ヒーター線に強い負荷がかかると最悪ヒーター線が切れる可能性があり、作業中にヒーター線が切れると非常に危険なので くれぐれも強く押すことだけは避けるようにしてください。

とにかくスチロールカッターは軽く押すだけで十分切断できるということを忘れずに作業しましょう。

十分な部屋の換気を

切断する素材によっては 切断時に煙・ガスが発生し、中には有毒ガスに該当するものもあります。

有毒ガスといっても吸った瞬間に人体に影響がでるわけではありませんが、継続的に吸い続けるのは体にも良くありません。

こうした作業によって発生した煙・ガスを吸ってしまわないためにも、作業時は部屋の換気をしながら風通しのよい場所で作業することを推奨します。

組み立て方

ここではスチロールカッター購入後の組み立て方法を説明していきます。

電源式スチロールカッターは購入時 本体・アーム・ヒーター線は分解された状態となっており、これらを組み立てる必要があります。

そして、電源式スチロールカッターの組み立て手順は以下となります。

スチロールカッター 組み立て手順
手順
アームのビスを外す

新品開封時はアームにビスが付いており、このビスは本体組み立てに必要になります。

ビスは一旦取り外す必要があるので、プラスドライバーを使いビスを取り外します。

ドライバーサイズは2番(PH2)が推奨

私が購入した物だけかもしれませんが、購入時のアームに付いているビスは異様に硬く固定されています。

そのためサイズが適合しないプラスドライバーだとビス頭がなめて 最悪ビス頭が潰れる可能性もあります。

プラスドライバーの適用サイズは最も普及しているであろう2番(PH2)であり、これらはどの家庭でも大抵所持していると思います。

注意すべきはミニ四駆をやっている方で、ミニ四駆用のドライバーは1番(PH1)であるため、ここでの作業では極力使わないようにしてください。

手順
アームを本体にセット

本体の側面にアームを装着するための穴が開いているので、そこにアームを差し込みます。

アームを本体に差し込んだら、本体の穴と一致するところまでアームを差し込みます。

手順
アームをビスで固定

本体とアームの穴の位置を一致させたら、アームから外したビスをプラスドライバーで固定します。

基本的にこれ以降はビスを外すことはないのでしっかりとビスを締めておきましょう

ただし、きつく締めすぎると いざアームを取り外したい時に大変になるので、きつく締めすぎないようにしましょう。

手順
ヒーター線をアームに取り付ける

アームには以下の画像のように窪んだ箇所があるので、その窪みにヒーター線の片側を取り付けます。

手順
アーム上部を押す

ヒーター線のもう片側を本体に取り付けるために、アーム上部を以下の方向に押します。

1つ前の手順でヒーター線の片側の取り付け完了し、残すところ もう片側の取り付けとなりますが

手順
ヒーター線を本体のフックに引っ掛ける

アーム上部を押した状態のままで、ヒーター線を本体のフックに引っ掛けます。

ヒーター線がフックに引っ掛かり、ヒーター線がピンと張った状態になったら 組み立て完了となります。

 

基本的な使い方

ここではスチロールカッターの基本的な使い方を説明していきます。

まず、使い方の説明を分かりやすくするために、スチロールカッターの切断スペースを以下のように分類していきます。

ヒーター線・アーム内のスペースを内側とし、それ以外のスペースを外側とします。

外側からの切断

スチロールカッター本体の外側に切断対象物をセットして切断する方法です。

※黒矢印は切断対象物の動かす方向です。

この使い方がもっともポピュラーになるのではないでしょうか。

内側からの切断

スチロールカッター本体の内側に切断対象物をセットして切断する方法です。

※黒矢印は切断対象物の動かす方向です。

内側から切断する場合は基本的にスチロールカッター本体上部の平らな台を使用します。

この平らな台に切断対象物を置くことで、切断時のブレを軽減できるというメリットがあります。

ただメリットがある一方、スチロールカッターの内側に収まる物しか切断できないデメリットもあります。

切断できる具体的なサイズについては『サイズ』の項目にて解説していきます。

また、切断対象物のサイズが適合していても台においた状態で安定しない形状であると 台の意味がなくなるのでご注意ください。

逆にサイズが合って台に置けるものであれば、この内側から切断する方法を積極的に使った方が良いかと思います。

応用的な使い方

今回紹介しているHAKKOスチロールカッターの形状だと基本的に切断対象物の中をくり抜くことはできません。

しかし、一工夫することで対象物の中をくり抜くことも可能です。

ここでは以下の素材の黒い線の箇所をくり抜く方法を紹介していきます。

くり抜き方は以下となります。

くり抜き手順
手順
くり抜く箇所の内側に3mm程の穴をあける

ドリルなどを使用して くり抜きたい箇所の内側に3mm程の穴をあけます。

ここであける穴は特に綺麗である必要はないので、切断対象物が比較的柔らかいものであればペンなどの先端を挿して穴をあけても構いません。

手順
本体からヒーター線を外す

アーム上部を押して、ヒーター線をフックから外した状態にします。

必ず電源を切った状態で実施する

ヒーター線に触れる際は必ず本体を電源コンセントから抜いた状態にしておいてください。

電源を接続しただけでは本体は起動しませんが、何かの拍子にスイッチを押してしまう可能性もあるので 絶対に電源プラグを抜いた状態で作業をしてください。

手順
外したヒーター線を穴に通す

本体の電源を切った状態のままで、外したヒーター線を対象物の穴に通します。

手順
本体にヒーター線を装着する

対象物の穴にヒーター線を通し状態のままで、ヒーター線をフックに装着します。

手順
本体を起動させカットする

電源プラグを接続し、本体を起動させ該当箇所を切断していきます。

手順
電源を切り、本体のヒーター線を外す

該当箇所の切断が完了したら、電源プラグを抜き 再びヒーター線をフックから外します。

くり抜いた中の部分はヒーター線を付けたままの状態でも取り外せるので、ヒーター線を外す前に取り外しても構いません。

しばらく時間を置いてからヒーター線を外す

切断作業を終えてすぐにヒーター線を外してしまわないようご注意ください。

ヒーター線の熱を完全に冷ますためにも、できれば1分程 時間を置くことを推奨します。

手順
切断対象物を本体から取り外す

ヒーター線の取り外しが完了したら、切断対象物を取り外して くり抜き作業が完了となります。

 

手入れ・メンテナンス方法

ここでは購入後のスチロールカッターの手入れ・メンテナンス方法を紹介していきます。

ヒーター線の汚れ除去方法

スチロールカッターを使用すると切断する物によっては以下の画像のようにヒーター線に汚れが付着します。

汚れが付着したからといって切断具合にさほど影響でませんが、汚れた状態で作業すると切断対象物に汚れが付着することもあり、できれば除去したいところでもあります。

ただ、メーカーからは具体的なヒーター線の汚れ除去方法は公表されていません。

そこで、ここでは私独自のおすすめのヒーター線の汚れを除去する方法を紹介します。

まずメラミンスポンジ(以下 スポンジを用意します。

こちらは100円ショップで購入可能で、薬局やネットショップでは『激落ちくん』という名称としてお馴染みの商品となります。

100円ショップに陳列しているものだけでも様々なサイズがあり 特に指定のサイズはありませんが、できれば厚みがあるタイプが推奨です。

スポンジの用意ができたら、水でスポンジを濡らします。

そして、スチロールカッターを起動させ ヒーター線を加熱させた状態にして、濡らしたスポンジをこすりつけていきます。

ヒーター線の汚れた箇所にスポンジがあたるよう、スポンジの向きを変えながら軽くこすりつけていきます。

一通り擦り終えたら、ヒーター線の水気を取るためにヒーター線は加熱させた状態まま乾いたスポンジ』で擦ります。

乾いたスポンジは水気を取るだけでなく、濡らしたスポンジで除去できなかった汚れも落とせるので、濡らしたスポンジでも汚れが落ちないという場合は乾いたスポンジで擦ってみてください。

ちなみに濡らしたスポンジは切れやすく、擦ると以下の画像のように貫通してきます。

作業中はヒーター線は熱を帯びているので、くれぐれもヒーター線を指に当ててしまわないよう注意してください。

ヒーター線の交換について

ヒーター線は基本的に消耗品であり、半永久的に使い続けることはできません。

先ほど紹介したメラミンスポンジの基本的な性質は対象物の表面を削ることで汚れを除去しており、メラミンスポンジを使うとヒーター線自体も削れていくことなります。

数回メラミンスポンジを使ったところで目立ってヒーター線が削れることはありませんが、数十回と繰り返し汚れを除去しているとヒーター線も摩耗してきます。

メラミンスポンジを使わなかったとしてもスチロールカッターを使い続けることでもヒーター線は摩耗していきます。

そうして使っていく中で 明らかにヒーター線が使い始めの時よりも細くなってきたという場合は即ヒーター線の交換を推奨します。

仮にヒーター線が綺麗な状態でも長期間使用した場合は交換するようにしましょう。

尚、ヒーター線は本体購入時に1本予備で付属しており、ヒーター線単体でも販売しているのでスチロールカッターを頻繁に使うという場合は事前にヒーター線を購入しておいた方が良いかと思います。

保管時のヒーター線の着脱について

「スチロールカッターを使用しない間はヒーター線を付けたままにして大丈夫なのか?」と思う方もいるのではないでしょうか。

製品の説明書には使用しない時の保管方法についての明記はないので、基本的にヒーター線はつけっぱなしの状態で保管して問題はないかと思います。

ただ、スチロールカッターのヒーター線は常に引っ張られ負荷がかかっている状態となっており、長期間放置することはヒーター線の寿命を縮める可能性もあります。

そうしたことを考慮して私自身が出した結論は、『1週間以上使わない場合はヒーター線を取り外して保管する』です。

1週間(168時間)に特別な根拠はなく私の勝手なアバウトな期間となりますが、毎週末に作業するということであればそのまま保管して使い続けても良いかと。

それよりも使用頻度が少ないということであれば、一旦ヒーター線を取り外して保管しておくのが望ましかと思われます。

ミニ四駆での使い方

スチロールカッターはミニ四駆とは無縁の工具と思われがちですが、実はミニ四駆の加工において使用シーンが多くあります。

そこで、ここではスチロールカッターのミニ四駆加工での使用例をはじめ使用時のコツ・注意点を交えて紹介していきます。

尚、スチロールカッターとしての本来の使用目的と一部異なる使い方をしている加工もあるので、その点を留意した上で以下の内容を参考にして頂ければと思います。

ブレーキスポンジに溝をつける

ミニ四駆においてスチロールカッターを使うと言えば この使い方が最もメジャーではないでしょうか。

スチロールカッターの種類によって作れる溝は変わってきますが、HAKKOのスチロールカッターではブレーキスポンジに以下のような溝を作ることができます。

ブレーキスポンジに溝を付ける場合のスチロールカッターのヒーター温度はターボモードが推奨で、ターボの方がより深い溝が作りやすくなります。

加工作業のポイントとしては、ヒーター線を押し当てたままの状態で数秒キープすると より深い溝が作れるので試して頂ければと思います。

クリヤーボディーのカット

個人的にはブレーキスポンジの溝を作るのと同じぐらい重宝する使い方ではないかと。

クリヤーボディのカットで適している工具と言えば以下の曲線バサミがメジャーで、私自身もこちらを愛用しています。

ただ、曲線バサミだけだと どうしてもカットしづらい箇所もあり、カットするのに時間がかかったり うまくカットできないことがあります。

そうした問題もHAKKOのスチロールカッターを使えば素早く且つ簡単にクリヤーボディをカットすることができます。

ただ、スチロールカッターが万能かと言うとそうでもなく、カットした部分の切り口は凹凸ができ粗くなってしまいます。

それらを考慮すると、カットする箇所によって スチロールカッターと曲線バサミを使い分けるのがベストかと。

ハサミで切りやすい箇所は曲線バサミを使い、ハサミで切りづらい細かい箇所はスチロールカッターを使う という具合で使えば より簡単に且つ綺麗に仕上げることができます。

それと、スチロールカッターを使ってクリヤーボディをカットする場合は多少の慣れが必要で、最初のうちは 使用しない部分で練習することをおすすめします。

クリヤーボディをカットする場合のスチロールカッターのヒーター温度はターボモードが推奨で、ターボでカットするスピードの方がやり易いと感じます。

ちなみに、スチロールカッターのみでカットしたものが以下となります。

黒い部分はカットラインを分かりやすくするために事前に黒マジックで書いたものであって、ヒーター線で焦げたわけではありません。

とにかく細かい箇所のカットについてはスチロールカッターが非常に重宝するので、曲線バサミで苦戦している方は試してみてはいかがでしょうか。

シャーシのカット

スチロールカッターはシャーシも切断でき、シャーシ以外にもプラ板などのプラスチックも切断することができます。

カットできるとは言え カットするのに そこそこの時間を有し、正直なところクラフトのこでカットするのとさほど時間は変わらず、ニッパーでカットした方が早かったりもします。

ただ、スチロールカッターでカットすると『削りカスが出ない』『ニッパーみたいに過度な負担かかかって変形することがない』というメリットもあります。

シャーシをカットする場合のスチロールカッターのヒーター温度はターボモードが必須で、ノーマルモードではカットすることはできません。

スチロールカッターで最も効果を発揮するのは クラフトのこニッパーでカットするのが難しい細かい部分のカットです。

応用的な使い方』を使えば中をくり抜くことも容易にできるので、そうした加工を頻繁にする方には大活躍間違いなしです。

ミニ四駆キャッチャーのカット

ミニ四駆キャッチャーと言えば、キャッチャーダンパーの素材パーツであり、スチロールカッターでカットすることができます。

カットは可能なものの切り口はあまり綺麗ではなく デザインナイフ・カッターでカットした方が綺麗に仕上げることができます。

ただ、切り口でキャッチャーダンパーの精度が変わるわけではないので見た目を気にしなければ スチロールカッターで削った方がデザインナイフ・カッターよりも簡単にカットできます。

ミニ四駆キャッチャーをカットする場合のスチロールカッターのヒーター温度はターボモードが必須で、ノーマルモードではカットすることはできません。

また、デザインナイフ・カッターではやりづらい曲線のカットもスチロールカッターであれば簡単にできるので、キャッチャーダンパーをたくさん作りたいという方はスチロールカッターを使うのもありかと思います。

電源式と電池式の比較

HAKKOから販売されているスチロールカッターには今回レビューした電源式とは別に電池式のタイプもあります。

ここでは 電源式と電池式を比較しながら、電池式がどういった物なのかを紹介していきます。

まずは、電源式と電池式の各仕様を比較していきます。

電源式

品番:250-1
電池式

品番:251-01
電源AC100V 6W 50/60Hz単二乾電池 x 2本
ヒーター温度ノーマル:170℃
ターボ:250℃
最大170℃ ?
(電池電圧により変化)
有効切断寸法厚み:110mm
奥行:170mm
厚み:70mm
奥行:130mm
重量410g(コード含む)110g(電池除く)
付属品ヒーター線 x 2本ヒーター線 x 1本
価格※2,755円1,273円
※価格は2024年6月現在のAmazon販売価格となります。

電源式と電池式の大きな違いは3つあります。

1つ目の違いは『電源の供給方法で、電池式では電源を必要としない代わりに単二電池2本が必要となります。

2つ目の違いは『ヒーターの温度で、電池式のヒーター温度はセットする電池の状態によっても温度が変わることもあり具体的な使用温度が公表されていません。

これは私の推測ですが、電池の電圧が高い状態で電源式のノーマルよりもやや高めの温度で、電池の電圧が下がるとノーマル以下の温度になるのではないかと。

3つ目の違いは『有効切断寸法で、電池式は電源式と比べて切断できる面積が小さくなります。

そして、次からはこれらの製品仕様の違いを考慮し、電源式のタイプと比較した場合の電池式の良い点悪い点を取り上げていきます。

良い点悪い点
どこでも作業できる
価格が安い
切断可能サイズがやや小さい
ヒーター温度が低め?
別途電池が必要になる

電池式の良い点は何といってもどこでも作業ができるところで、電源コンセントを気にする必要がありません。

また、価格も電源式に比べて半額以下と非常にリーズナブルとなっています。

そして、電池式の悪い点は電源式に比べて切断可能サイズがやや小さいところで、切断できる物のサイズがある程度制限されてしまうデメリットがあります。

あと、これは正確な情報がないので不確定要素となりますが、電池式のヒーター温度が低め?の可能性があり、もしヒーター温度が低くなると発泡スチロール以外の物を切断できなくなってしまいます。

仮に最大のヒーター温度が高かったとしても、電池の消耗によって温度が下がってしまうので、硬めの物を切断する際は電池の残量も意識して作業する必要があるのも少々マイナスポイントかと。

そして、個人的に電池式の最大の欠点だと思うのが別途電池が必要になることです。

電池式が故に定期的な電池が交換が必要になり、使用すればするほどコストもかかってしまいます。

とは言え、単三電池を単二電池として使える変換アダプタを使えば、ミニ四駆で使用している充電池をスチロールカッターに流用できます。

充電式電池であれば掛かるコストも大幅に減らすこともできるので、人によっては そこは気にしなくても良いかもしれません。

以上が電池式と電池式の違いの説明となります。

どちらのスチロールカッターが良いかは 使用する人の利用目的・周辺環境によっても異なり優劣はつけにくいので、ここで紹介した内容を参考にして頂き 自分にとって適切な方を選んでください。

2種類のスチロールカッターを併用して使うのも有効だと思いますので、どっちにするか迷ったら両方購入するのもありかと。

ちなみに、ヒーター線は電源式と電池式で異なり電源式の型番がA1324電池式の型番がA1510となります。

くれぐれも電源式を使っているにも関わらず「ヒーター線が5本入っていてお得♪」と思って 電池式の方を買わないようご注意ください。

最後に

今回はHAKKOのスチロールカッターを紹介してきました。

私自身スチロールカッターを最近購入したわけですが、今更ながら「もっと早く買っておくべきだったと」後悔しています。

それぐらいミニ四駆との相性もよく非常に重宝する工具となるので、本記事を読んで少しでも興味を持った方は購入することをおすすめします。

発泡スチロールの切断に使うも良し、ミニ四駆の加工に使うも良し、それ以外の工作に使うも良しの万能工具となります。

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