本記事ではミニ四駆の貫通ホイールをからシャフトを抜くための専用工具(ホイールプーラー)の作り方・使い方を紹介していきます。
尚、今回紹介する自作ホイールプーラーは、安価(1,000円未満)で作成でき、且つシャフトが抜きにくとされる硬いホイールにも対応した強固な作りとなっています。
ホイールプーラーの必要性
ここでは今回作成するホイールプーラーの必要性について解説していきます。
※すぐにホイールプーラー作成に取り掛かりたい方は次の『ホイールプーラー作成に必要な物』へお進みください。
ホイールプーラーとは
ホイールプーラーとはミニ四駆のホイールからシャフトを取り外すための工具となります。
具体的には、以下の画像のようにシャフト貫通したホイールからシャフトを抜く(取り外す)ための工具(治具)となります。
ホイールプーラーは必要?
通常のホイール(未加工ホイール)からシャフトを抜く際は 特別 工具・治具なしで可能ですが、貫通ホイールとなると話は変わってきます。
貫通ホイールは通常のホイールに比べてシャフトをホールドする圧力が増しているため、引き抜くために 強い力が必要になります。
ただ、その場合は以下の画像のようにラジオペンチを使えば 比較的弱い力でも引き抜くことが可能です。
「それだったら治具(ホイールプーラー)は不要なのでは?」と思いますが、以下のタイプのホイールだと上の画像のようにペンチでは容易に引き抜けません…
実際にシャフトを貫通させて試してみれば分かりますが、上記のフィンホイール・ディッシュホイールからペンチを使ってシャフトを抜くのにかなり苦労します。
特に上記のホイールは比較的使用頻度が高い部類に入るわけで、そうなると益々シャフトを抜くのに特化した工具の必要度が増していきます。
こうしたことから、現状のミニ四駆環境においてホイールプーラーは必須級のアイテムとも言えます。
ホイールプーラーを自作する理由
ホイール貫通自体はミニ四駆公認競技会規則で認められているものの、タミヤからはホイール貫通のやり方の説明はなく、それに関連したグレードアップパーツも販売されていません。
当然、タミヤからはホイールプーラー治具も販売されていません。
そうなるとタミヤ製ではない非公認のホイールプーラー治具が必要になるわけで、そうしたニーズにこたえるように各所から様々なホイールプーラーが販売されています。
それであれば自分好みのホイールプーラーを探して購入すれば良いわけですが、どの治具も軒並み高価格であるという問題があります。
実際にホイールプーラーを購入しようと思ったものの高価格であったがために購入を断念した方も多いのではないでしょうか。
そうした人向けに、本記事では安価で作れるホイールプーラーを紹介していきます。
ホイールプーラー作成に必要な物
ここではホイールプーラー作成に必要なアイテム・工具を紹介していきます。
必要アイテム・工具は以下となります。
ブランケットクランプ(コの字 金具)
今回の作成する治具でメインとなるアイテムです。
製品を選ぶポイントは以下の画像の矢印で示した部分に穴が開いていることです。
何故、穴が必要かについては後述する『ホイールプーラーの使い方』を見れば一目瞭然なので、ここでの説明は控えさせて頂きます。
一点 注意して欲しいのは穴が開いているだけでなく、物が通せる隙間があることです。
分かりやすいように適切なものと適切ではないものを以下の画像に並べてみました。
矢印で示した箇所に空きスペースがあるかないかがポイントとなります。
それと、もう1つ製品を選ぶポイントがあり それはサイズです。
以下の画像は今回使用しているブラケットクランプの寸法になります。
矢印が示した部分が製品選びで重要となるわけですが、60mmである箇所は この寸法が適切とも言えます。
これより長い分には問題ありませんが、短すぎると(50mm以下)ホイールプーラーとして機能しなくなるので注意してください。
もう1つ矢印で示した厚さ(2mm)については、これよりも厚くなってしまうと少し使いづらくなるので2mm以内の物が推奨です。
ただ、各部寸法については同じような形状のブラケットクランプであれば、どれも似たり寄ったりの寸法なので、特別選定する必要もなかったりします。
尚、今回私が使用した製品は以下の2個セットのものとなります。
ちなみに以下の製品は上記のものよりも更に安い価格で購入できます。
製品情報を見る限り、私が購入したものと同じものと思われますが、こちらは実際購入したわけではないので、本当に同じものかの保証はできかねます。
また、基本的にブラケットクランプは複数個セットで販売されているので、知人・友人と折半して購入するのが理想的とも言えます。
プロペラシャフト
こちらも治具を構成する上で必須パーツとなります。
VZ・FM-A・ARなどの1軸モーターシャーシを持っている方であれば 使用済みのものでも構いません。
もし、両軸シャーシしか持ってなくプロペラシャフトがない…という場合は以下のように単品でも販売しているので、こちらをご購入ください。
ちなみに1本のプロペラシャフトから治具2個分のパーツが作れます。
スペーサー
ホイールプーラーを使用する際の補助アイテムとなります。
素材はアルミ・プラスチックのどちらでも構わず、使用する長さはシャフトの貫通具合によって変わるので特にこの長さという指定はありません。
基本的にスペーサーは各グレードアップパーツに付属しているので特別買う必要はありません。
ただ、シャフトの貫通具合によっては 最も長い12mmが必要になることがあり、12mmはアルミスペーサーセットにしか付属してないと思われるので、長さのバリエーションが少ない場合は これを機に購入するのもありです。
ゴムチューブ
こちらは万が一 ホイールプーラーが壊れた場合の応急処置用アイテムであり必須ではありません。
必要か否かは後述する内容を見て判断して頂ければと思います。
尚、ゴムチューブは単品販売はしておらず、各種グレードアップパーツに付属する形となります。
個人的にセットで買うのにおすすめなのが、以下のマスダンパーセットです。
マスダンパー自体 実践での使用頻度が高いパーツでもあるので、まだ持っていない方はこれを機に購入してみてはいかがでしょうか。
電動リューター
先程紹介したプロペラシャフトを切断・加工するために使用する工具です。
電動リューターは今回の加工のみならずミニ四駆の様々な改造で活躍するのでまだ持っていない方は これを機に購入することをおすすめします。
個人的におすすめなリューターを以下の記事で紹介しておりますので、まだリューターを所持していない方は参考にして頂ければと思います。
尚、今回の加工ではダイヤモンドカッターのビットが必要となります。
こちらのビットもリューター本体と同様にミニ四駆の加工においては使用頻度が高い工具となりますので、今回のみならず他の加工・改造でも活躍します。
基本的にリュータービットは消耗品となるので 、以下のような複数枚あるタイプがおすすめです。
瞬間接着剤
パーツの結合に使用します。
特に上記の接着剤である必要はなく、とにかく接着力が強力なものであればなんでも構いません。
個人的には上記の接着剤の固定力は非常に強力且つ値段もリーズナブルなので、かなりおすすめ製品となります。
ラジオペンチ or マイナスドライバー
こちらはブラケットクランプを分解するために使用する工具となります。
ただ、この工具が必要になるかどうかはブラケットクランプの形状にもよるので、自身が購入された形状及び作業手順を見てから必要か否か判断してください。
尚、今回の作業で使用する場合は先端が細くギザ有りのタイプのものが推奨で、個人的には以下の「フジ矢 ショートノーズラジオペンチ 先端極細仕様110mm MP9-110」がおすすめです。
※見た目がまったく同じ形状で先端ギザ無しのタイプもあるのでご注意ください。
ちなみに、上記の製品はモーター分解でも活躍する工具なので、良いラジオペンチをお探しの方にはもってこいの工具とも言えます。
尚、ラジオペンチではなくマイナスドライバーでも代用可能です。
マイナスドライバーは小さめのものであれば基本なんでもOKで、個人的におすすめなのは以下のようなドライバーセットです。
こちらには今回の作業に適したマイナスドライバーのみならず、ミニ四駆のキャップスクリューで使用できる六角レンチビットやミニ四駆用ビスに対応したプラスドライバービットも付属しています。
ミニ四駆だけで使うとしたら種類が豊富すぎて逆に勿体ない気もしますが、日常生活の様々なシーンで活躍するので持っておいて損はないかと。
ホイールプーラーの作り方
ここでは自作ホイールプーラーの作り方を解説していきます。
作成に際しては『ブラケットクランプの分解』『プロペラシャフトの切断』『各パーツの結合』の3フェーズに分け、次から各フェース個別で解説していきます。
また、本記事において ブラケットクランプの各部の呼び方は以下の名称を使用していきます。
各作業でどこの部品・パーツを指しているか分からなくなったら こちらをご確認ください。
ブラケットクランプの分解
以下の形状のブラケットクランプをホイールプーラーとして使用するためには皿・ソフトパッドが不要になるので、まずはこれらを取り外します。
今回、使用するブラケットクランプはソフトパッドは後付けなので、皿を取り外すだけでOKとなります。
皿についてはEリングで固定されているので、このEリングを取り外す必要があります。
Eリングの取り外しにはラジオペンチもしくはマイナスドライバーを使用します。
まず、Eリングには以下の小さな隙間が2箇所あります。
この隙間にラジオペンチもしくはマイナスドライバーの先端を入れます。
ラジオペンチの場合は、ペンチ片側先端をEリングのどちらかの隙間に入れ、あとはペンチを摘まんで引っ張って抜きます。
引っ張りづらいという場合は以下の画像のように片側先端だけ差し込んだ状態にして、あとはテコの原理を応用してEリングを引き抜く方向の逆にラジオペンチを倒します。
そうすることで力を入れずともEリングを外すことができます。
マイナスドライバーの場合は、ドライバー先端をEリングのどちらかの隙間に入れてドライバーを回すことで外せます。
もし、Eリングの固定力が強くてドライバーが回せないという場合は、以下の画像のようにテコの原理を使ってドライバーを押してみてください。
そうするとEリングの隙間が大きくなり、弱い力でもドライバーが回しやすくなります。
そして、Eリングを取り外したら 皿も取り外して、ブラケットクランプ分解作業は完了となります。
ちなみに私が購入したクランプは以下の画像のビス止めされている製品紹介画像がありましたが、実際購入して届いたものはEリングで固定するタイプのものでした。
もし上記のようにビス止めされているのであればプラスドライバーのみで解体することが可能です。
プロペラシャフトの加工
ここではホイールプーラーのもう一つのパーツとなるプロペラシャフトの加工方法を解説していきます。
プロペラシャフトの理想の長さ
ここで加工していくプロペラシャフトは、貫通したシャフトを押し出すためのアイテムであり、ホイールの幅に合わせていく必要があります。
まず、今回作成するホイールプーラーは主にフィンホイール・ディッシュホイール向けに使用することから、これらのホイールの幅に合わせていく必要があります。
その合わせるべきホイールの幅とは以下の画像の「シャフトを通す部分の長さ」です。
上の画像のホイールはフィンホイールのものとなりますが、ディッシュホイールもほぼ同等の12.5mmの幅となるので、プロペラシャフトはこの長さ以上にしていく必要があります。
そして、プロペラシャフトで長さを調整する部分とは以下の画像の矢印で示したギヤを含まないピンのみの箇所となります。
この箇所の長さをホイールの幅に合わせる必要があり、ホイール幅は12.5mmなので13mm程確保しておけば問題ありません。
ただ、ホイール幅に対してギリギリすぎても使いづらかったりするので、個人的には約20mm(2cm)が推奨となります。
これ以上の長さでも問題ありませんが、長すぎたら長すぎたで使いづらくなってしまうので20mm程に留めておくことを推奨します。
プロペラシャフトのカット
プロペラシャフトの長さが決まったら、その長さに合わせてカット(切断)していきます。
カットにはリューターのダイヤモンドカッターを使用していきます。
上記のようにダイヤモンドカッターでカットする場合、プロペラシャフトは直接手で持たずラジオペンチ等で掴んだ状態で作業することをおすすめします。
カットに使用する工具についてはリューターではなく、大きめのペンチなどでも構わず、この段階での切り口は多少荒くても構いません。
そして、カットする長さについては前述したようにプロペラシャフトのピン部分が約20mmが推奨となります。
このカット作業で意識して欲しいのは「少し余長を持たせて(長めに)カットすること」です。
というのも、プロペラシャフトが長い分にはいくらでもやり直しできますが、短くし過ぎてしまうとやり直しができないからです。
プロペラシャフトの長さ調整で絶対に失敗したくないということであれば、まずは2等分することをおすすめします。
どのみち、もう片方のプロペラシャフトも通常の使用用途では使えなくなるので、
そして、カットしたらリューターのダイヤモンドカッターの側面を使って切断面を整えていきます。
長さを微調整したい場合も上記の方法で少しずつ削っていくのがおすすめです。
この切断面を整える作業では、できるだけギヤ部分(プラスチック部分)を持つようにしてください。
長時間削っているとピン(銀色の部分)が熱を持ち それに触れてしまうとやけどする可能性もあるので気を付けてください。
切断面を整えたらプロペラシャフトの加工が完了となります。
各パーツの結合
最後に、これまで加工してきたパーツを結合させて自作ホイールプーラーを完成させていきます。
各パーツの結合作業は至ってシンプルで、以下の画像のように締付ビスの先端にプロペラシャフトを以下の画像の向きでくっつけるだけです。
互いのパーツ結合については、瞬間接着剤などのより強力な接着力を持つものであればなんでも構いませんが、接着剤で結合する前にやっておくべきことがあります。
それは、未接着の状態でゴムチューブを使ってプロペラシャフトを固定して使用感を確認することです。
使い方については後述する『ホイールプーラーの使い方』を見てほしいのですが、使い方を誤ると 接着したプロペラシャフトが外れてしまうことがあります。
自宅にいる時であれば再び接着剤で固定すればいいわけですが、外出先などで使用している場合 そんなことをしている余裕もありません。
そうした万が一のトラブルにも即座に対応できるのが、ゴムチューブを使ってプロペラシャフトを固定する方法です。
パーツを接着してからでもゴムチューブを装着することは可能ですが、接着後だとゴムチューブの取り外しがやりづらくなり、最悪 接着したパーツが取れてしまうということもあります。
そうしたことを踏まえて、まずはゴムチューブのみで固定して使用感を試すと同時に 適切な長さにゴムチューブをカットすることをおすすめします。
ゴムチューブの適切な長さはブラケットクランプの形状によっても異なりますが、未加工のゴムチューブだと長すぎてプロペラシャフトのピン部分が短くなりシャフトを最後まで押しきれなくなります。
個人的には以下の画像のようにゴムチューブを装着した状態でプロペラシャフトのピン部分が最低13mm欲しいところです。
そして、上記の長さを確保できるよう ゴムチューブをカット(切断)する必要があります。
ゴムチューブのカットに使用する工具はカッター・デザインナイフ等なんでもOKですが、個人的にはニッパーがおすすめです。
ちなみに、ゴムチューブが短すぎるとプロペラシャフトがしっかりと固定できなくなるので、カットしすぎてしまわないよう注意しましょう。
一通りゴムチューブの長さ調整及び使用感を確認したら、ブラケットクランプの締付ビスとプロペラシャフトを接着して 結合作業は完了となります。
ホイールプーラーの使い方
ここでは自作ホイールプーラーを使って、貫通したシャフトをホイールから取り外す全工程を解説していきます。
まず、ホイールプーラーの各部の呼び方は以下の名称を使用していきます。
各作業でどこの部品・パーツを指しているか分からなくなったら こちらをご確認ください。
ホイールプーラーのセット
ここではホイールプーラーとして使用できる状態にするための準備作業を解説していきます。
まず、以下の画像のように ビス金具がコの字金具の内側に収まるようにして、プーラービスをコの字金具の窪みに収めていきます。
次にプーラービスを以下の画像の矢印の方に引っ張り、ビス金具をコの字金具の窪みに固定していきます。
プーラービスを引っ張る際、コの字金具とビス金具の六角形を合わせることで奥まで引っ張ることができます。
ちなみに反対側から見た時、ビス金具は以下の画像の状態になっています。
これでホイールプーラーのセットが完了となります。
シャフトの取り外し
ここでは自作ホイールプーラーを使って、貫通ホイールからシャフトを抜く方法を解説していきます。
シャフト抜き作業を実施する前にホイール側のシャフトの出っ張り具合を確認します。
このシャフトの出っ張っている部分をすべて覆えるスペーサーの長さを選択し 装着させます。
適切なスペーサーを装着させたら、以下の画像のようにホイールをホイールプーラーにセットします。
ホイールをセットしたら、ホイールプーラーのノブを回して押し出しピンをスペーサーの中に入れていきます。
そして、そのままノブを回し続けシャフトを押し出すわけですが、まずはシャフトが以下の画像のようにホイール内部まで引っ込んだ状態にしていきます。
押し出しピンがどのくらい進行しているかは以下の画像のようにスペーサーをずらすことで確認できます。
シャフトがホイール内部まで引っ込んだ状態になっていることを確認したら、一旦ノブを反対方向に回してスペーサーだけを取り外し、再びノブを回して作業を再開します。
あとはホイールからシャフトが抜けるまでノブを回し続け、無事シャフトが抜けたら作業完了となります。
上記作業手順では、途中でスペーサーを外すよう説明しましたが、これは装着するスペーサーが長い時のみのケースであって、スペーサーが長いと押し出しピンが最後まで押せないからです。
もし、装着したスペーサーが以下の画像のように短い場合は、途中でスペーサーを取り外さなくても最後まで押し出しピンを押せるので、装着したまま作業を続行して構いません。
ちなみに、「押し出しピンを最初から長めに加工しておけば どのスペーサーでも取り外す必要がないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、それはそれで別の問題が発生します。
その別の問題というのは押し出しピンが長すぎてホイールがホイールプーラーにセットできなくなることです。
これについてはブラケットクランプのコの字金具の幅に依存するので、押し出しピンの長さはご自身が使用するブラケットクランプに適合するよう調整してください。
使用時のコツ・注意点
ここでは今回紹介したホイールプーラーを使用する上でのコツ・注意点を解説していきます。
ホイールプーラー使用時のコツ・注意点は以下となります。
両手を駆使して作業をおこなう
『シャフトの取り外し』でホイールプーラーの使い方を説明しましたが、一見すると片手だけで作業できるかに思えますが、実際は片手にホイール・もう片手に締付ビス・ノブを持って作業する必要があります。
特にホイール側は自身の指でしっかりと固定する必要があり、途中からシャフトと押し出しピンの圧力で
ちなみに装着するスペーサーが短い場合は以下の画像のように1本の指でホイールとスペーサーを抑えると安定して作業しやすくなるので試して頂ければと思います。
また、締付ビス・ノブ側も完全に固定されているわけではなく、何もしていないと以下の画像のように傾いた状態になっています。
こうしたことから、自作ホイールプーラーを使用するう場合は両手を駆使して作業する必要があります。
押し出しピンは真っすぐ当てる
シャフトに押し出しピンをあてる際は極力真っすぐに当てるよう意識してください。
というのも、斜めの状態で押し出しピンを当て続けると 最悪プロペラシャフトが外れてしまいます。
実際にシャフトを押す際にプロペラシャフトにかかる力はかなり強く、少し斜めの力(横の力)が加わると接着剤が剥がれてしまうことがあります。
そうなってしまわないためにも前述した『両手を駆使して作業をおこなう』ことを忘れず、常にシャフトと押し出しピンが真っすぐの状態になるよう気を付けてください。
あと、ある程度押していくとシャフトと押し出しピン双方の圧力で 指で触らずともホイールが勝手に固定されますが、この時も油断は禁物で常にホイールは指で固定するようにしましょう。
シャーシへ直接セットするのも可能だが、条件あり
今回紹介したホイールプーラーはシャーシに装着済みのホイールからもシャフトを取り外すことが可能です。
ただし、シャーシに直接セットする場合 バンパー(フロント・リヤ)がないことが条件であり、バンパーが付いている状態ではホイールプーラー自体がセットできません…
このことから、取り外し可能な拡張バンパーを使用している場合に自作ホイールプーラーを使用する場合は、「拡張バンパーを取り外す」もしくは「一旦シャーシからシャフトごと取り外す」の2択になります。
デフォルトのMAシャーシなどバンパーが完全固定されているシャーシについては、一旦シャーシからシャフトごと取り外す選択肢しかありません…
ちなみに、フィンホイール・ディッシュホイールであろうが、片側のホイールだけ外すことは治具に頼らずとも素手でも簡単にできます。
「バンパーを装着したままでホイールプーラーを使いたい!」という方は各所で販売されている ちょっと高価なホイールプーラーを購入することをおすすめします。
最後に
今回は自作ホイールプーラーの作り方・使い方を紹介していきました。
自作ホイールプーラーの種類は多数あり 手軽に作れるものもありますが、ホイールプーラーを必要とする硬めのホイールには使えず 肝心なところで役に立ちません。
逆に硬めのホイールに対応するものもありますが、そちらは素人が手軽に作れるものではなく それなりの工具や手間が必要となってしまいます。
そうした問題を解消すべく、今回は手軽に作れ 且つ硬いホイールのシャフト抜きにも対応できるホイールプーラーの開発に至った次第です。
正直なところ各所で既製品として販売されているホイールプーラーに比べて性能としては劣る部分はあります。
しかし、価格部分では圧倒的に安く仕上がるので、少しでもコストを抑えたいという方は今回紹介したホイールプーラーを作成してみてはいかがでしょうか。
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