今回は制振ギミックである提灯・ヒクオを補助するためのリフターについて、「リフターによるマシンへの効果」「リフターの作り方・取り付け方法」などを解説していきます。
リフターについて
ここではリフターとは何なのか?リフターはマシンにどういった効果を与えるのか?リフターの種類・特徴を解説していきます。
※すぐにリフターの作り方を知りたい方は次の「リフターの取り付け方」へお進みください。
リフターとは
リフターとは制振ギミックである提灯・ヒクオに浮力を与えるパーツであり、リフターが与える浮力により提灯・ヒクオ装着時の制振効果を高めることができ、提灯・ヒクオには必須級とも言えるパーツとなります。
元々マスダンパーはシャーシに直接取り付けるのが基本なわけですが、それだとどうしてもマスダンパーの可動範囲が制限され 制振効果も落ちてしまいます。
この制振効果をアップさせるのが提灯・ヒクオであり、提灯・ヒクオを用いることでマスダンパーの可動範囲がさらに広がり それによりマスダンパーによって得られる制振効果がアップする仕組みとなります。
そして、リフターはその提灯・ヒクオの可動をサポートするパーツとなり、リフターがあるのとないのでは提灯・ヒクオの挙動も変わってきます。
尚、提灯・ヒクオがどういったものかについては、以下の記事で提灯・ヒクオの作成方法を紹介しているので「提灯・ヒクオって何?」と思った方はご参照頂ければと思います。
リフターが必要な理由
何故、提灯・ヒクオにリフターが必要なのかについて、リフターが有る時と無い時の実際のフロント提灯の動きを交えて解説していきます。
(本記事ではこれ以降はヒクオの名称を省略し 提灯の名称のみの記載で話を進めて行きます)
まず、各パターン(リフターが有る時・無い時)の動作を見る前に、平面を走っている時のフロント提灯の状態を見ていきます。
※フロント提灯の動作を分かりやすくするために、ボディは未装着の状態としています。
画像の角度的に少々見づらいのですがフロント側に提灯を設置している状態となり、リフターが有る時・無い時いずれもフロント提灯はシャーシに載っている状態となっています。
(走行中に振動があると多少フロント提灯が浮くこともあります)
昨今ではリフターの強度(浮力)を強くして平面走行時でも敢えてフロント提灯を浮かせる手法もありますが、今回はオーソドックスにリフターがある状態でもフロント提灯はシャーシに接触した状態としています。
ではこの状態からマシンがジャンプセクションを通過しジャンプして「落下している最中(空中)」「着地した瞬間」「着地した後」の3段階の状態を各パターンごとに見ていきたいと思います。
まずはリフターが有る時のパターンを見てみましょう。
マシンが宙に浮いている状態(落下している最中)ではリフターがフロント提灯に浮力を与えた影響でフロント提灯が浮いている状態となります。
その後マシンの着地(着地した瞬間)と同時にフロント提灯が元の位置に戻り、その後はフロント提灯は元の位置のままマシンは走行を続けます。
※厳密に言うと着地した瞬間はまだリフターは宙に浮いている状態で、着地した瞬間から0コンマ何秒後かにフロント提灯が元の位置に戻る形となります。
(今回はリフター有り無しの違いを分かりやすくするために敢えて上の画像のように表現しています)
これがフロント提灯の理想的な動きであり、フロント提灯による制振効果の詳しいメカニズムについては省略しますが、マシンの着地とほぼ同時にフロント提灯がマシンを叩きつけることにより着地時の衝撃をより抑えることができます。
次にリフターが無い時のパターンを見てみましょう。
マシンが宙に浮いている状態(落下している最中)ではフロント提灯はデフォルト(平面走行時)のままの状態となり、その後マシンが着地した衝撃でフロント提灯が浮き、マシン着地からワンテンポ遅れてフロント提灯がマシンを叩きつける形となります。
静止画なので実際の動きを伝えずらいのですが、リフターが無い場合だと着地してマシンが衝撃を受けきってからフロント提灯が元に戻る形となります。
このため、フロント提灯がマシンを叩きつけるタイミングがワンテンポ遅くなり この着地した瞬間にフロント提灯が浮いてから元の位置に戻るまでの時間がかかることで着地時の衝撃吸収効果が激減してしまいます。
ではリフター無しのフロント提灯の一連の動作は無意味かと言うとそうでもなく、マシン着地時の衝撃を少しではありますが吸収もしてくれます。
ただしリフター無しのフロント提灯を使うぐらいであれば、[フロント提灯]+[フロント提灯に付けているマスダンパー]分の重さのマスダンパーを直接シャーシに取り付けた方が制振効果が期待できます。
少々説明が長くなりましたが、リフター有り無しの決定的な違いはマシン落下中の挙動であり この違いが制振効果にも大きく影響してくることからリフターは提灯・ヒクオには必須級のパーツとも言えます。
リフターの種類
リフターは大きく分けて2種類あり、1つ目はゴムリングを使ったものです。
このゴムリングとは具体的にミニ四駆AOパーツの17・19mmローラー用ゴムリングを指し このパーツをリフターとして使用していきます。
2つ目はクリヤーボディー(ポリカボディー)を使ったものです。
クリヤーボディ以外にも以下のミニ四駆ベーシックボックス クリヤカバーも同様にリフターとして使用することができます。
そして、本記事ではゴムリングを使用したリフターをゴムリフター、クリヤーボディーなどのクリヤーパーツを使用したリフターをクリヤリフターと命名して解説を進めていきます。
ゴムリングを使用したリフター … ゴムリフター
クリヤーパーツを使用したリフター…クリヤリフター
各リフターの特徴
ここでは先程紹介したゴムリフターとクリヤリフター それぞれの特徴について解説していきます。
ゴムリフターの特徴
ゴムリフターの特徴は以下となります。
- 取り付けが簡単
- メンテナンスが楽
- 強度の微調整が難しい
- フロントバンパーのスラスト抜けを誘発する
ゴムリフターは何と言っても取り付けが簡単なのが最大の長所であり、初心者の方でも簡単に取り付けることができ、急ぎでリフターが必要になった時にもすぐに対応することが可能となっていることからメンテナンス性にも優れています。
ただしゴムリフターは基本的に強度(提灯に与える浮力)が基本的に一定(若干の調整は可能です)であることから強度の微調整が難しのがデメリットとなります。
また、ゴムリフターは提灯に浮力を与えると共にリヤ側に引っ張る力も強く働くためフロントATバンパーなどのバンパーが可動するギミックを使用しているとゴムリフターの引っ張る力でスラスト抜けしてしまうこともあります。
ただし、ゴムリフターのリヤ側に引っ張る力が働くデメリットは、しっかりとフロントATバンパーにスラスト抜け対策を施していれば防げます。
※スラスト抜け対策については以下の記事で解説しているので、ゴムリフターを使用する場合はこちらもご確認頂ければと思います。
クリヤリフターの特徴
クリヤリフターの特徴は以下となります。
- 強度の調整が自由自在
- 加工・取り付けに手間がかかる
- メンテナンスが少々面倒
ゴムリフターは強度(提灯に与える浮力)の調整が自由自在に可能で提灯に取り付けるマスダンパーの重さに応じて最適な強度に調整することが可能となります。
ただ、強度調整が自由にできるものの、最適な強度にするための加工に手間がかかることや、加工したものを取り付けるにもリフター以外にビス・ナット・マルチテープ・接着剤などのアイテムも必要になることもあります。
このため、ゴムリフターと比べてマシンに取り付けるための手間が多いというデメリットがあります。
また、他のパーツを分解しないとリフターが取り外せなかったり、リフターの取り付け位置によっては他のパーツのメンテナンス時にリフターが邪魔になったりとメンテナンス時にも手間がかかることがあります。
どっちのリフターが良いのか?
それぞれ一長一短があるのでどちらのリフターが良いということは決められませんが、手軽さを考えるとゴムリフター、効果を考えるとクリヤリフターとなります。
どっちのリフターが自分のマシンに向いているかは次から解説する各リフターの作り方・取り付け方をみて判断してみてください。
また、リフターについては必ずしもどちらか1つを選択するのではなく2種類同時に取り付けて使うこともできます。
どちらを使うかは、次の項目の『各リフターの作り方・取り付け方』を参考にしていただき、ご自分のマシンに適したリフターを選んで頂ければと思います。
ゴムリフターの取り付け
ここではゴムリフターの取り付け方を解説していきます。
(今回はフロント提灯に取り付けるパターンを紹介していきます)
尚、クリヤリフターを使用したい場合は「クリヤリフターの取り付け」へお進みください。
取り付け方法
ゴムリフターはゴムリングをそのまま使用するため 加工の必要はなく、ゴムリングを2個用意すれば準備完了です。
ゴムリング2個用意したら以下の手順で提灯に取り付けていきます。
プレートの裏面でゴムリングをクロスさせるようにして、提灯プレートのシャーシ設置用ビス穴の下(リヤ側)に取り付けます。
ここでは次の手順をやり易くするために、提灯のプレートをビスの浅い所で留めておくようにセットしていきます。
ビスから遠い方の輪っかをビスに引っ掛けます。
ビスに通したゴムリングを適切な位置まで下ろして、ゴムリングが外れてしまわないようロックナットでフタをしてゴムリフターの完成です。
尚、ビスのフタはロックナットでなくゴムパイプでも構いません。
最後にフロント提灯の可動域に問題がないか・マシンが落下する時にフロント提灯が開くかを確認します。
可動域に関してはゴムリングの上下に適度なスペースがないと可動域が狭くなってしまうことがあるので注意してください。
また、マシン落下時にフロント提灯が開くかどうかは直接マシンを地面・床に落として確認します。
この際に手の力でマシンを上に上げてしまうと リフターが無い状態でもフロント提灯は開いてしまいます。
確認方法のコツとして両手はあくまでマシンに添えるだけで、以下の画像のように両手を横に引くだけでOKです。
ちなみに、床に落とす場合は そこそこの騒音が発生するので 周囲を状況を考慮して確認作業をしましょう。
もし、静かに確認したいのであれば、両手を横に引いたと同時にマシンが地面に着地する前に両手でキャッチする方法がおすすめです。
以上がゴムリフターの取り付け方法となります。
強度調整方法
ゴムリフターはゴムリングとシャーシ側のビスとの距離で強度を調整することができ、この距離が離れるほど強度が強くなります。
上記のタイプのフロント提灯だと少し分かりづらいので、まずは別の形のフロント提灯で説明していきます。
上の画像はフロント提灯の裏面となりますが、ゴムリングがビスから遠ざかるほど強度(浮力)が強くなります。
今回使用しているフロント提灯の形状だとゴムリングを外側を以下の画像の位置に移動させることで強度が上げることができます。
ただし、強度を上げた場合はリフターの浮力アップもそうですがフロントバンパーがリヤ側に引っ張られる力も増えるので、リフターの引っ張る力によるスラスト抜けにはご注意ください。
クリヤリフターの取り付け
ここではクリヤリフターの作り方・取り付け方を解説していきます。
(今回はフロント提灯に取り付けるパターンを紹介していきます)
作り方
クリヤリフターはリフター素材の選定及びリフターとしての形に加工する必要があります。
素材
クリヤリフターの素材として平らで長めの面積が必要となるので、クリヤーボディ(ポリカボディ)を使用する場合は四隅の箇所を使用していきます。
上記の四隅の箇所はボディによっても変わってきて、ボディによっては適切な面積がなかったりすることがあるので、個人的には以下のミニ四駆ベーシックボックス クリヤカバーがおすすめです。
これ1つ購入しておけばかなりの数のリフターが作成でき、作成サイズも自在なので 自分のマシンにあった最適なリフターが作成できるようになります。
加工
クリヤリフターの素材が決まったら、素材を加工してリフターの形を作っていきます。
クリヤリフターは基本的に片方の辺が長めの長方形の形となります。
※本記事では短い辺の長さを「幅」、長い辺の長さを「全長」という表現を解説していきます。
では肝心のサイズですが、これについては具体的にどのくらいの長さにすれば良いか明確な指標もなく、リフターを取り付けるシャーシや提灯のマスダンパーの重量によって適切なサイズも変わってくるので、一概にこのサイズが良いという事は言えませんが、幅はだいたい1cm前後が一般的なリフターのサイズとなります。
どのくらいのサイズにして良いか分からない方は後述する「取り付け方」「強度調整方法」を見てから決めても構いませんし、素材に余裕があれば 幅1cm程で全長はある程度長めのサイズでカットしておいてもOKです。
リフターの加工については定規などを当ててデザインナイフ・カッターなどで切断していきます。
可能であれば綺麗な長方形が望ましいのですが、そこまで厳密に整える必要もなく ハサミでカットしても構いません。
とりあえずサイズが分からなければ、全長を少し長めにしておいて 後でカットすればOKです。
取り付け方 -シャーシへの取り付け-
クリヤリフターを作ったら シャーシに取り付けていくわけですが、取り付け位置についてはシャーシの種類やシャーシの加工状況に異なります。
どこに設置するかはご自分のマシンの取り付けやすい箇所で構いませんが、忘れていけないのは提灯に浮力を与えられる位置・向きに取り付ける必要があることです。
基本的にはリフターの上に提灯をセットすることになるので、リフターの向きは上向きの状態になるように取り付けていきます。
※クリヤリフターの向き(角度)調整方法については「強度調整方法」で解説していきます。
また、シャーシへの固定方法ですが、いくつかの固定手段がありメジャーな方法だと以下の3つとなります。
- ビス・ナットで固定 おすすめ度
- マルチテープで固定 おすすめ度
- 接着剤で固定 おすすめ度
上記固定方法をおすすめ順に紹介していきます。
まずビス・ナットを使った固定方法は、シャーシ及びクリヤリフターの加工が必要となりますが しっかりとリフターを固定してくるので走行中に余程のことがなければズレたり外れたりすることはありませんので最もおすすめな固定方法となります。
次にマルチテープを使った固定方法は、固定力は乏しいものの ただテープを貼るだけでリフターを取り付けることができるため、作成したリフターの強度を確認したい時などに一時的にマルチテープで仮固定して使用することも可能です。
ただし、リフターの取り付け位置によってはマルチテープでは固定しきれないこともあるのでご注意ください。
そして最後の接着剤を使った固定方法は、簡単に取り付けができる上に固定力も比較的強いというメリットがあります。
しかし、一度取り付けてしまうと外すことができず、リフターの取り付け位置によってはメンテナンス時に邪魔になってしまうデメリットがあります。
それ以外にも、接着剤固定だと予兆なく突然剥がれてしまうことがあり、もし走行中にリフターが剥がれるようならリフターの効果がなくなるのもそうですが、リフターがコースに落ちて他のマシンの迷惑になる可能性もあります。
こうした理由から接着剤固定の方法は個人的にはあまりおすすめしません。
ビス・ナットを使ったリフターの固定方法
リフターの取り付け方法の1例としてビス・ナットを使ったパターンの固定方法を紹介していきます。
※今回はMSシャーシに取り付ける事例となります。
リフターを設置する箇所に2mmドリル刃でビス穴をあけます。
シャーシの形状によってはドリル刃が滑りやすいこともあるので、できればピンデバイス等を使って手動であけることを推奨します。
手動だと穴あけに時間がかかってしまうということであれば最初だけ手動で溝を作り、そこから電動ドリルで一気に穴あけをしてもOKです。
※この作業はシャーシの穴あけ位置によっては不要となるのでビスの頭がシャーシ内のパーツに干渉するという場合のみ実施するので必須ではありません。
ビス穴をあけた箇所に裏面から2mm 皿ビス穴加工ビットを使って皿ビス加工をしていきます。
シャーシへのリューター加工は簡単に削れるため、リューターを当てすぎるとシャーシが溶けることもあるので皿ビスビットを当てすぎないよう注意しましょう。
また、皿ビス加工をするとバリ(不要な出っ張り)が出てビス穴が埋まってしまうことがあるので、その場合は再度2mmドリル刃でビス穴を拡張していきます。
この作業でシャーシ側の加工は完了となります。
2mmドリル刃でクリヤリフターの先端部分にビス穴をあけます。
ビス穴をあける際は土台を傷つけてしまわないようクリヤリフターの下に不要になった端材(ステー・プレートなど)を下に敷いて作業しましょう。
ビス穴の位置については基本的に先端部分となりますが、取り付け位置によってベストな穴の位置も変わってきます。
先程加工したシャーシのビス穴の位置を考慮してシャーシの他のパーツに干渉しない位置でビス穴をあけましょう。
尚、ビス穴をあける前にマジック等で印を付けておくとより正確な位置に穴あけができます。
シャーシとリフターの加工が完了したら、ビスとナットを使ってリフターをシャーシのパーツに固定していきます。
ここでは皿ビス(6mm)とロックナットを使って固定しています。
最後にリフターを取り付けたパーツをシャーシにセットして完成です。
また、リフターは必ずしもシャーシに固定する必要はなくフロントバンパーに適切な設置スペースがあれば そちらに取り付けても構いません。
今回はビスとナットを使用しましたが、ビスだけでリフターを固定することも可能です。
ただ、ビスだけでリフターをシャーシに固定する場合のビス穴は2mmだと穴が大きすぎてビスがスカスカになってしまいます。
ビスだけで固定する場合は1.8mmドリル刃を使い1.8mmのビス穴をあけていきます。
また、ビスだけの場合は基本的にシャーシ表面にビスの頭がくることになるので、ビスの先端部分がシャーシ裏側のパーツに干渉しないように気を付けましょう。
ビスの先端が干渉するようであればビスをカットしていきましょう。
取り付け方 -提灯のセット-
クリヤリフターはシャーシに取り付けたら終わりではなく、その後に提灯等をセットしてリフターの強度や正しく提灯に浮力を与えられているかを確認する必要があります。
クリヤリフターの提灯へのセット方法は基本的には以下の2パターンとなります。
提灯に当てる方法
シャーシに取り付けたリフターの上に提灯を載せる方法となります。
※ここではリフターの設置方法を見やすくするためにボディは取り外した状態にしています。
非常にシンプルで簡単な取付方法となりますが、提灯の形状によってはリフターが下にあるせいで提灯が下まで落ちきらず可動域が狭くなるという欠点があります。
この欠点を解消する方法として次に紹介する『ボディに当てる方法』がおすすめです。
ボディに当てる方法
提灯とボディの間にリフターを設置する方法となります。
先程の「提灯に当てる方法」ではリフターが提灯の下にあることで提灯が下まで落ちないこともありましたが、このボディに当てる方法だと一番下が提灯本体となるので 提灯がしっかりと下まで落ちてくれるようになります。
提灯の位置が分かりづらいのでマスダンパーの高さで判別してもらえればと思います。
可動確認
クリヤリフターを提灯に当てるかボディに当てるかが決まりリフターのセットが完了したら、提灯をフロントバンパーのビスに設置していきます。
提灯がしっかりと可動できる適度な空スペースを保った状態でロックナットで固定し、ビスがはみ出た場合はゴムパイプ等で保護していきます。
尚、提灯の固定はロックナット使用せずにゴムパイプだけで固定する形でも構いません。
提灯のセットが完了したら、再度フロント提灯の可動域を確認し マシン落下時に提灯がしっかりと開くかを確認していきます。
マシン落下時にフロント提灯が開くかどうかは直接マシンを地面・床に落として確認していきます。
あまり音を出せない環境にいる方はゴムリフターの時と同様にはマシンを両手を添えて そのまま両手を横に開き、地面に着地する前に両手ですばやくキャッチすれば無駄に音を出さずに可動を確認することができます。
この際に手の力でマシンを上に上げてしまわないよう、手はあくまでマシンに添えるだけにしましょう。
強度調整方法
クリヤリフターはサイズ・向き・形状によって強度(浮力)を変えることができます。
サイズについては基本的に幅が広くなると強度が強くなり、全長が短くなると強度が強くなります。
ただし全長については幅の広さ・リフターの向き・フロント提灯の形状によっては長い方が強度が強くなることもあるので ご注意ください。
向きについては地面に対して垂直に近い程 強度が強くなります。
更に強度を上げたいのであれば垂直のラインから更にフロント寄りに傾けます。
フロント寄りに傾けた場合は着地時の衝撃などでリフターだけすっぽ抜けることもあったりするので、垂直ラインを越える場合はマルチテープでリフターと提灯・ボディを固定しておいた方が良いかと思います。
形状については、シャーシによってはリフターを上向きにするのが難しいことがあり、その場合は硬い板などを土台にしてリフターの一部に折り目を入れます。
折り目をつけることで平らな位置にリフターを設置しても角度をつけることが可能となります。
上の画像はVZシャーシにリフターを取り付けたものとなりますが、リフター取付部分のシャーシパーツの裏側は皿ビス加工を施し皿ビス(6mm)とロックナット使用してリフターを固定しています。
以上がクリヤリフターの取り付け方法となります。
最後に
今回はリフターに関する情報をまとめてみました。
「リフターは知っているものの作成・取り付けが面倒そう」という理由で提灯・ヒクオを作成したものの肝心のリフターを取り付けない方も少なくないかと思います。
確かにクリヤーパーツを使ったリフターは少々手間がかかってしまうので、まずは取り付けが簡単なゴムリフターから試してみてはいかがでしょうか。
リフターが有ると無いとでは提灯・ヒクオの挙動がまったく違ってくるので まだリフターを使ったことがない方はこれを機にリフターを取り付け際の制振効果を体験して頂ければと思います。
また、今回紹介したリフターの種類 及びその取り付け方法以外にも様々なバリエーションがあり、多くのミニ四レーサーの方がSNSなどで公開したりしているので、お時間があれば自分のマシンにマッチしたものを探してみてはいかがでしょうか。
尚、今回の記事で紹介したフロント提灯・フロントバンパーの作成方法は以下の記事で紹介しているので、よろしければこちらもご参照ください。
コメント