本記事ではミニ四駆初心者におすすめなシャーシを紹介していきます。
各シャーシの特徴・おすすめポイント・短所など、あらゆる方面から分析した結果を踏まえて 自分に合った最適なシャーシの選び方を解説していきます。
ミニ四駆をこれから始める方はもとより、シャーシを変えようと思っている方・今使用しているシャーシが自分に合っていないと思っている方も必見の内容となります。
シャーシの種類
ここではミニ四駆のシャーシに関する基礎情報を紹介していきます。
※すぐにおすすめシャーシを知りたい人は次の『おすすめシャーシ ランキング』へお進みください。
ミニ四駆は基本的にボディとシャーシで構成されています。
そして、シャーシとはミニ四駆の動力の根幹をなす部分であり、走行させる上で非常に重要なパーツとも言えます。
シャーシ 一覧
ミニ四駆のシャーシの種類は豊富で、シャーシごとに仕様・性能が異なります。
ここでは、全シャーシの「シャーシ名」「スラスト角」「発売年月」を一覧表にして紹介していきます。
尚、各シャーシは発売年月が古い順に紹介していきます。
シャーシ 一覧表
シャーシ名 | スラスト角 | 発売年月 |
---|---|---|
タイプ1 | 0° | 1986年6月 |
タイプ2 | 0° | 1988年12月 |
タイプ3 | 0° | 1989年6月 |
タイプ4 | 0° | 1990年5月 |
ゼロ | 5° | 1990年9月 |
FM | 5° | 1990年11月 |
タイプ5 | 5° | 1992年3月 |
スーパー1 | 8° | 1993年6月 |
スーパーFM | 8° | 1996年4月 |
スーパーTZ | 8° | 1996年7月 |
スーパーX | 6.5° | 1997年12月 |
VS | 6.5° | 1999年2月 |
スーパーTZ-X | 8° | 1999年4月 |
MS | 5° | 2005年11月 |
スーパーXX | 6.5° | 2009年11月 |
スーパーⅡ | 5° | 2010年12月 |
AR | 5° | 2012年7月 |
MA | 5° | 2013年6月 |
FM-A | 5° | 2017年9月 |
VZ | 5° | 2020年3月 |
上記の「スラスト角」はフロントバンパーにローラーを装着した際のデフォルトのダウンスラスト角度となります。
この角度が高い程 コーナリングの安定性が増すメリットがある一方で、コーナリング速度が減速するというデメリットがあります。
そして、上記表を見てお分かりの通り シャーシの種類は なんと20種もあります!
ただ、現在 販売されているシャーシの種類は半分ぐらいで、全てが選定対象というわけではありません。
シャーシは2種類に分類される
ミニ四駆のシャーシの種類は大きく分けて片軸と両軸の2つに分類されます。
この片軸・両軸とはモーターのピンのことを示し、以下の画像のように それぞれモーターの形が異なります。
上画像の矢印で示した箇所がモーターのピンと呼ばれる箇所であり、片軸は1軸・両軸は2軸とも言われています。
そして、各シャーシを片軸と両軸で分類した場合は以下となります。
片軸(1軸) | 両軸(2軸) |
---|---|
タイプ1・タイプ2・タイプ3・タイプ4・ゼロ FM・タイプ5・スーパー1・スーパーFM スーパーTZ・スーパーX・VS・スーパーTZ-X スーパーXX・スーパーⅡ・AR・FM-A・VZ | MS・MA |
両軸シャーシは比較的新しめのシャーシであり、現状2種類しか存在しません。
それに対して片軸シャーシは昔から存在するシャーシなだけに その種類は豊富です。
さらに片軸シャーシはモーターの位置がリヤ寄りとフロント寄りの2種類に細分化されます。
元々 ミニ四駆はリヤ寄りモーターのシャーシから始まったこともあり、リヤ寄りの種類が豊富で、ミニ四駆と言ったら リヤ寄りの片軸シャーシのイメージが強いとも言えます。
また、モーターがフロント寄りのシャーシは、シャーシ名にフロント(Front)の「F」が使用されており、「FM」「スーパーFM」「FM-A」シャーシが それに該当します。
片軸と両軸の違い
ここではシャーシの理解をより深めるために片軸モーターシャーシと両軸モーターシャーシの違いを解説していきます。
モーターの位置
片軸シャーシと両軸シャーシはモーターの位置が異なります。
片軸シャーシは前部か後部のどちらかにモーターが配置されています。
それに対して両軸シャーシはシャーシの中央にモーターが配置されています。
上の両軸シャーシの画像では電池は表記されていませんが、電池はモーターの両脇に配置されます。
このモーターと電池が中央にある構造から両軸シャーシはミッドシップタイプとも言われています。
そして、モーター及び電池がマシンの中央に集まっていることから重心が中央に集まり 安定性が高い走りを実現させます。
ただ、ミニ四駆のレースにおいて 重心が中央にあることが必ずしも優位というわけでもなく、マシンセッティング・コースレイアウトによって適切な重心が変わってきます。
また、追加パーツの種類・配置次第で重心が変わったり・変えたりすることができるので、一概に両軸シャーシが完全優位というわけではありません。
重量
片軸シャーシは両軸シャーシに比べて重量が軽い傾向にあります。
これは前述した『モーターの位置』と関係があり、両軸シャーシはマシンの中央にモーター・電池が配置されているため シャーシ全体の横幅が広めになっており、それに伴い重量がやや重くなります。
そして、ミニ四駆において重量が軽いということは走行速度が速くなることに繋がるので、重量が軽めの片軸シャーシの方が速度が出やすいとも言われています。
ただ、重量の差も僅かであり、昨今のミニ四駆事情において重量は あまり重視されないとも言われており、片軸シャーシが圧倒的に優れているというわけではありません。
また、両軸シャーシでも軽量化の改造を施せば片軸シャーシと同様の重量にすることも可能なので、重量の要素はシャーシ選びではあまり重視する必要はないかもしれません。
駆動
まず、ここで言う「駆動」とはモーターからタイヤに伝わる動力の強さを指します。
ミニ四駆はモーターのピンにピニオンギヤというギヤを装着し、このピニオンギヤが他のギヤを経由してモーターのパワーをタイヤへ伝えます。
ミニ四駆は基本的にギヤを経由するごとに駆動ロスが増し、この駆動ロスを抑えることでモーターの回転力を よりタイヤに伝えることができます。
そして、このギヤによる駆動のロスが両軸シャーシの方が少なく、駆動効率が良くなります。
※それぞれのシャーシによる駆動の関係性の具体的説明は後日公開予定です。
ただ、ギヤ周りの駆動が及ぼす速度の影響度合いは少ないとも言われており、それだけで圧倒的な速度差がでるわけではありません。
ミニ四駆の速度を決める要因の全体数を100とした場合に、パワーソース(電池・モーター)が80ぐらいで、ギヤ周りの駆動は3,4ぐらいしか影響を与えていないとか…
また、片軸シャーシでも駆動回りをみっちり詰めていければ 両軸シャーシ並みの駆動にすることもできますし、逆に両軸シャーシでも駆動回りをいい加減にしてしまえば片軸シャーシ以下の駆動になったりもします。
このように、駆動周りも改造次第ではロスを極力ゼロに近づけることが可能なので、加工スキルが上がってくれば片軸シャーシでも駆動効率が良いマシンを作ることも可能です。
ちなみに両軸シャーシが巷で「手軽に速度が出やすい」と言われる所以はこのギヤ周りの駆動の影響が大きとも言われています。
シャーシ周りのパーツ
片軸シャーシと両軸シャーシは、モーターを始め ギヤ・ターミナルのパーツの作りが異なります。
モーターの形状については すでに何度かお伝えしていますが、ギヤ・ターミナルも片軸と両軸で異なる形状となっています。
このため、片軸シャーシで使用していたモーター・ギヤ・ターミナルを両軸シャーシでは流用することができません。
仮に、片軸シャーシ用にハイパーダッシュモーターを購入した場合、新たなシャーシを購入したとしても それが片軸シャーであれば そのモーターを流用することができます。
しかし、片軸シャーシから両軸シャーシに変えた場合は片軸用のハイパーダッシュモーターは使えないので、両軸用のハイパーダッシュモーターを購入する必要があります。
このように片軸と両軸では一部使用パーツが異なるので、できるだけ出費を抑えたい人は 新しいシャーシを購入する場合は 現在使用しているシャーシ(片軸or両軸)と同じ種類のシャーシを選ぶことをおすすめします。
おすすめシャーシ ランキング
ここでは私がおすすめするシャーシをランキング形式で紹介していきます。
尚、ランキング入りした各シャーシごとに「特徴」「おすすめ理由」「短所」「おすすめ改造」を解説していきます。
第1位 MAシャーシ
初心者におすすめシャーシの第1位はMAシャーシです。
次からMAシャーシについての以下の内容を紹介していきます。
特徴
MAシャーシはモーターが中央にあるミッドシップタイプのシャーシとなります。
ミッドシップタイプの構造にプラスして 全長・全幅が広めな作りであることから、コース内でブレにくく安定性がある走りを実現させます。
※書籍「超速チューナップ入門」より抜粋
尚、上記の参考重量は画像に表示されているシャーシ及び各種パーツ(モーター・タイヤ・ローラー)を含めたものであり、パーツの種類によって重量は異なってきます。
おすすめ理由
MAシャーシがおすすめな理由の1つが組み立て・分解が簡単であることです。
MAシャーシは他のシャーシに比べてシャーシを構成するメインパーツの数が少なく 簡単に組み立て及び分解することができます。
更に組み立て・分解については弱い力で可能なので子供でも扱いやすいシャーシとも言えます。
そして、駆動効率が良い部分もMAシャーシのおすすめポイントです。
『駆動』の項目でも話したようにMAシャーシの両軸モーター構造はモーターのパワーをよりタイヤに伝えやすくなります。
この駆動効率の良さ、そして最初に紹介した組み立て・分解が簡単であることから、MAシャーシは手軽に速いマシンが作れる初心者にはうってつけのシャーシとも言えます。
それとこれは少し先の話になりますが、付属のパーツの流用が可能な点もおすすめポイントです。
上記の「付属のパーツの流用」とは「モーター・ギヤ・ターミナル」を同じ両軸シャーシであるMSシャーシへ使い回せることを示します。
付属パーツの流用自体はMAシャーシに限らず すべてのシャーシが可能なことなんですが、MAシャーシからMSシャーシへ流用できるという点が 実は優秀なんです。
何故、優秀かと言うとMAからMSに変更するということはシャーシのステップアップに等しく、同じパーツが流用できることから初心者マシンから中級者マシンへスムーズに移行できるとも言えます。
このことから MAシャーシの付属パーツには将来性があり、より高みを目指す改造をする際も 出費を最小限に抑えることができます。
それと、ボディにこだわりがなければ以下のミニ四駆スターターパックMA パワータイプがおすすめです。
各種パーツ・工具がセットになったキットでコスパも良く初心者に最適な製品とも言えます。
MAシャーシの短所
MAシャーシの短所は他のシャーシに比べてやや重いという点です。
何故、重いかについては前述した『片軸と両軸の違い』の『重量』で解説しているので ここでは省略しますが、重量については両軸シャーシ特有の短所とも言えます。
ただ、重量については 後から肉抜きなどの加工で軽くすることもできますし、重量があることで走行が安定し「完走できたおかげでレースに勝てた」なんてこともあるので、時には長所にもなります。
そして、もう1つのMAシャーシの短所は拡張性が低いことです。
拡張性が低いという表現はやや語弊があるんですが、他のシャーシに比べて シャーシ自体のカスタムできることが少ないかと。
シャーシ自体の完成度が高いこともあって、初心者にとっては少々カスタムしづらいとも言えます。
ただ、MAシャーシに限らず どのシャーシも いくらでもカスタム・改造のしようはあるわけで、加工技術が上がってくれば より速いシャーシにグレードアップすることが可能です。
おすすめ改造
MAシャーシは手軽に速いマシンが作れるという特徴があることから、まずはマシンキットに付属している各種パーツを説明書通り組んで走らせるのがおすすめです。
ある程度 ミニ四駆の取り扱いに慣れたら モーターを新調し(ライトダッシュPROやハイパーダッシュPROなど)より速い速度域を楽しんでみてください。
マシンが速くなってくるとデフォルトのバンパー・ローラーではコーナリングが対処できなくなったりしてきます。
そうなった場合はFRPステー等のグレードアップパーツを購入してフロント・リヤバンパーを強化していくのがおすすめです。
更に ある程度 工具が揃ってきたら、ミニ四駆の主流改造の1つであるATバンパーのギミックに挑戦するのもありです。
また、マシンの低重心化による安定性のアップ及びシャーシ軽量化の効果を併せ持つ電池落とし加工もおすすめです。
電池落としのやり方については以下の記事にて詳しく解説しています。
『短所』の所で拡張性が低いとは言いましたが、MAシャーシでも改造できることはたくさんあるので、まずは自分ができるところから挑戦してみてください。
第2位 VZシャーシ
初心者におすすめシャーシの第2位はVZシャーシです。
次からVZシャーシについての以下の内容を紹介していきます。
特徴
VZシャーシは2020年に発売されたシャーシであり、現在 最も新しいシャーシとなります。
そして、VZシャーシは片軸モーターを搭載しており、モーターの位置は後部(リヤ側)となります。
片軸モーターということで重心がやや後方寄りにはなるものの、付属ローラー装着時の全長・全幅は1位のMAシャーシより広く、こちらもコース内でブレにくく安定性がある走りを実現させます。
※書籍「超速チューナップ入門」より抜粋
尚、上記の参考重量は画像に表示されているシャーシ及び各種パーツ(モーター・タイヤ・ローラー)を含めたものであり、パーツの種類によって重量は異なってきます。
そして、VZシャーシの最大の特徴とも言えるのが拡張性に優れていることであり、前後のバンパーを簡単に取り外すことができます。
これまでリヤ側(後側)のバンパーを取り外せるシャーシはありましたが、フロント側(前側)のバンパーが取り外せるシャーシはVZシャーシが初となります。
おすすめ理由
VZシャーシがおすすめな理由の1つが拡張性の高さです。
前述の『特徴』でも紹介しましたが、前後のバンパーは簡単に外せる仕様となっており、バンパーをカットせずとも簡単に別売りの拡張ステーを装着させることが可能です。
これ以外にもビス穴(ねじ穴)が多いことも拡張性の高さに繋がります。
上の画像を見て分かるようにVZシャーシは至る所にビス穴があり、これによって初心者でも自由度が高いセッティングを簡単に楽しむことができます。
そして、シャーシが軽量であることもVZシャーシのおすすめポイントです。
ミニ四駆において軽量であることは速度アップに繋がる要因であり、VZシャーシは軽さというアドバンテージを手軽にものにすることができます。
このように最新のシャーシということもあって、各種グレードアップの装着が配慮され 改造を楽しむにはもってこいのシャーシとも言えます。
それと、ボディにこだわりがなければ以下のネオVQS アドバンスパックがおすすめです。
モーターをはじめステー・プレートなどの改造用パーツが豊富に入っており、価格が安くコスパ最強とも言えるマシンキットです。
ただし、限定品ということで 常時取扱いしている製品ではなく 場合によっては定価(税込3,080円)よりも高い価格で販売していることもあるのでご注意ください。
DMM通販サイトでは定期的?に再販しており、定価以下の価格で購入が可能です。
【再販】ネオVQS アドバンスパック (VZシャーシ)短所
VZシャーシの短所はやや脆い(もろい)という点です。
VZシャーシは適度な柔らかさを持つABS樹脂製の素材を使用しており、これによって ジャンプ着地などの衝撃を吸収することができます。
ただ、その適度な柔らかさは裏返すと脆いという見方もあるわけで、強い衝撃を受けた場合にシャーシが破損することがあります。
特に衝撃を受けやすいフロント(前側)部分については、他のシャーシに比べて破損しやすいという報告も度々あります。
ただ、脆いといっても 作りたてのマシンがいきなり破損するということは無く、ある程度の速度域に達してから出てくる問題とも言えます。
そう考えると、シャーシが破損するということは 自分のマシンの成長の裏返しでもあり、その頃にはシャーシをかなり使い倒している状態であることから シャーシ交換の目安と考えれば そう悪いことでもないのかと。
そして、もう1つのVZシャーシの短所は駆動周りの調整が面倒という点です。
これはVZシャーシに限らず片軸(1軸)モーターシャーシに共通することのわけですが、片軸シャーシの駆動周りの調整は少々面倒でもあります。
ただ、『駆動』の所でも話しましたが、速度におけるギヤ周りの駆動が及ぼす影響度合いは少ないとも言われており、初心者であれば当面の間 そこは後回しにしても構いません。
まずは各種パーツの交換や追加を楽しんだ上で、ある程度の加工知識・技術が備わった時にはじめて駆動周りを調整することをおすすめします。
このことから、最初にシャーシを選ぶ段階では駆動周りのことは判断材料にしなくても良いかもしれません。
おすすめ改造
こちらもMAシャーシと同様に、まずはマシンキットに付属している各種パーツを説明書通り組んで走らせるのがおすすめです。
ある程度 ミニ四駆の取り扱いに慣れたら モーターを新調し(ライトダッシュやハイパーダッシュ3など)より速い速度域を楽しんでみてください。
マシンが速くなってくるとデフォルトのバンパー・ローラーではコーナリングが対処できなくなったりしてきます。
そうなった場合はVZシャーシの拡張性の高さを生かして、まずはフロント・リヤバンパーの変更がおすすめです。
おすすめパーツは以下の「VZシャーシ ファーストトライパーツセット」です。
上記パーツセットは「VZシャーシ FRPフロントワイドステー」をはじめビス・スペーサー・ローラー・マスダンパーなどの各種アイテムが揃っており価格もリーズナブルでおすすめのアイテムとなっています。
ちなみにFRPフロントワイドステーはフロントという名称が付いてますが リヤ側にも装着することが可能で、これを1セット購入すれば前後に拡張バンパーを追加できます。
そして、これは少し先の話になりますが、ある程度 工具が揃い さらなる高みを目指したいと思ったらフロント部分をカットしていきます。
このデフォルトのバンパーを切断することで以下の記事で紹介しているフロントATバンパーを取り付けることが可能となります。
尚、デフォルトのバンパーを切断する方法については以下の記事にて詳しく解説しています。
第3位 MSシャーシ
初心者におすすめシャーシの第3位はMSシャーシです。
次からMSシャーシについての以下の内容を紹介していきます。
特徴
MSシャーシはモーターが中央にあるミッドシップタイプのシャーシとなります。
デフォルトの全長・全幅は前述したMA・VZシャーシには劣るものの、ミッドシップタイプ構造であることから重心が中央に集まり 安定性が高い走りを実現させます。
※書籍「超速チューナップ入門」より抜粋
尚、上記の参考重量は画像に表示されているシャーシ及び各種パーツ(モーター・タイヤ・ローラー)を含めたものであり、パーツの種類によって重量は異なってきます。
そして、フロント・リヤ・センターを3分割できる点もMSシャーシの特徴と言えます。
上記のようにシャーシが分割できることで各ユニットごとにメンテナンスが可能となります。
おすすめ理由
MSシャーシがおすすめな理由の1つがメンテナンス性に優れていることです。
前述した『特徴』で紹介したようにMSシャーシは3分割することができます。
その3分割による初心者にとってのメリットはパーツを紛失しづらいことかと。
というもの、他の単一シャーシだとホイールを取り外そうとした場合にギヤカバー・モーターカバーを外す必要があり、それらを外したまま作業すると ふとしたことで他のパーツが外れてどこかにいってしまうことがあります。
それに対してMSシャーシはユニットごとにメンテナンスができることから、いじる範囲も最小限に抑えられ 無駄にパーツが外れることを防ぐことができます。
また、シャーシが複数個必要にはなりますが、あらかじめ異なるタイヤ・ホイールのユニットを複数セット用意しておければ、コースに合わせて簡単に交換することも可能です。
そして、MSシャーシ最大のメリットは、将来的にMSフレキ(MSフレキシブル)改造ができることです。
MSフレキは公式大会で勝つための必須級の改造とも言われており、昨今のミニ四駆界の超定番改造とも言えます。
MSフレキについての説明は本記事では省略しますが、MSフレキ化することでの走行に与えるメリットは非常に大きいです。
このことから将来的にレースに勝つマシンを作りたい!という人には最もおすすめできるシャーシとなります。
尚、MSフレキの仕組みについては、別記事[MSフレキ 作り方 準備編]の『MSフレキとは』にて詳しく解説しているので、もっとMSフレキを知りたい方はこちらをご覧ください。
MSシャーシの短所
MSシャーシの短所は初心者に不向きである点です。
初心者おすすめシャーシと言いながらも、初心者に不向きというのは矛盾しているわけですが、その理由はMSフレキ改造にあります。
MSシャーシはMSフレキ改造をしてこそ性能が発揮されるシャーシであるわけですが、肝心のMSフレキ改造の難易度が高いんです…
改造難易度が高いということは即ち初心者には難しいというわけで、ミニ四駆始めたての人がMSフレキ改造をすることは無謀とも言えます。
そうした初心者に不向きとも言える改造が必要とされるシャーシでありながらも、このシャーシをおすすめしたのは改造の楽しさ・自分の成長を感じることができるからです。
ミニ四駆は走らせることもそうですが、改造を楽しむのもミニ四駆の魅力の1つと言えます。
そして、改造が難しければ難しい程 うまく完成した時の喜びもひとしおであり、最初は絶対に無理だと思っていた改造ができるようなった自分の成長にも感動を覚えることでしょう。
そうした、ミニ四駆の改造の楽しみを最も実感できるのがMSシャーシとも言えるので、このシャーシを選んだ方はいずれMSフレキ改造に挑戦して頂ければと思います。
それと、MSフレキ関係なしに もう1つMSシャーシには欠点があり、それはギヤカバーが固いことです。
具体的にはギヤカバー(モーターカバー)の取り外しが固く、大人でも結構苦戦します…
ただ、この欠点については少しの工夫で簡単に取り外せるようになるので、欠点と言う程の問題ではないかもしれません。
尚、ギヤカバーの簡単な外し方については以下の記事で詳しく解説しているので、MSシャーシのギヤカバー取り外しに苦戦している方は こちらをご参照ください。
おすすめ改造
MAシャーシはなんといってもMSフレキ改造なわけですが、初心者の方は一旦MSフレキのことは忘れてもらって構いません。
まずは他のシャーシと同様にマシンキットに付属している各種パーツを説明書通り組んで走らせて楽しみましょう。
ある程度 ミニ四駆の取り扱いに慣れたら モーターを新調し(ライトダッシュPROやハイパーダッシュPROなど)より速い速度域を楽しんでみてください。
そして、マシンが速くなってくるとデフォルトのバンパー・ローラーではコーナリングが対処できなくなったりしてきます。
そうなった場合はFRPステー等のグレードアップパーツを購入してフロント・リヤバンパーを強化していくのがおすすめです。
更に ある程度 工具が揃ってきたら、ミニ四駆の主流改造の1つであるATバンパーのギミックに挑戦するのもありです。
尚、シャーシカットを実施しても、後のMSフレキ改造には影響はありません。
そして、ある程度 加工技術が上がってきたと感じたら、MSシャーシ最大の改造とも言える MSフレキ加工にチャレンジです。
以下の記事では特殊な工具・パーツを使わずにMSフレキ改造ができる方法を解説しているので、MSフレキに挑戦する際はご活用ください。
マシンの選び方
ここでは「どのシャーシにするか決めた」もしくは「どのシャーシにするか未だ迷っている」という方に向けて、購入するマシンを選ぶ方法を紹介していきます。
マシンの探し方
ここで紹介するマシンの探し方は、前述した『おすすめシャーシ ランキング』を見て どのシャーシにするか決めた人 向けの内容となります。
使用するシャーシが決まったら いよいよマシン購入となるわけですが、どのマシンを購入するかは基本的にボディで選ぶことになります。
ボディ探しは、製造元であるタミヤ公式サイトのミニ四駆ページで調べるのがおすすめです。
尚、マシンを検索する場合はミニ四駆トップページの下部に進み、以下の「ミニ四駆キット シリーズ一覧」から探すことができます。
ここから現在販売中のマシンを調べることができ、マシン名のところには使用シャーシも表示されています。
あとはひたすら検索して 自分好みのボディを探していきます。
そして、もう1つマシン探しにおすすめなツールが、以下のミニ四駆 超速ガイドです。
こちらはミニ四駆の情報に特化した書籍であり、毎年 ジャパンカップの開催に合わせて発売されています。
そして、この超速ガイドには『現行マシンオールカタログ』というコーナーにて 以下の画像のように現在販売されているマシンが画像付きで紹介されています。
シャーシごとにマシンが掲載され、各マシンの付属ギヤ・タイヤ・ホイールも表記されており マシン検索に最適の1冊とも言えます。
また、超速ガイドはミニ四駆に少しでも興味があれば十二分に楽しめ・活用できる内容となっているので、ミニ四駆のマシン購入前にこちらを購入するのも全然ありです。
尚、超速ガイドついては以下の記事で内容紹介及びレビューをしているので気になる方はこちらをご覧ください
シャーシだけが全てではない
ここで紹介するマシンの探し方は、どのシャーシにするか未だ迷っている人向けの内容となります。
ミニ四駆はシャーシだけで走行させるものではなく、ボディを取り付けて はじめてマシンとなります。
また、いくら性能が良いシャーシであろうが、ボディが自分好みのものでなければ 楽しさが半減してしまいます。
そうしたことを踏まえると、まずはシャーシは度外視して 自分の好きなボディを優先する選び方もありです。
そして、ボディの探し方については前述したように、ミニ四駆 超速ガイドを使用するのがおすすめです。
超速ガイドを使ったマシンの探し方については前述したように マシンが画像付きで紹介されている『現行マシンオールカタログ』コーナーを使用します。
ちなみに、ボディによっては複数のシャーシで販売されていることもあり、そうした場合は 本記事の内容を参考にして 自分に合ったシャーシの方を選択して頂ければと思います。
特に、どのシャーシにするか選べないという方は、直感的に良いと思ったボディのマシンを購入するのをおすすめします。
最後に
今回はミニ四駆 初心者におすすめのシャーシを紹介してきました。
ミニ四駆を始めるにあたって 最初にすべきはマシン・シャーシ選びなわけですが、実はそれが難しかったりします。
特にミニ四駆始めたての人であれば シャーシの種類の多さに、どれを選んで良いか困惑してしまう方も多いのではないでしょうか。
そうしたシャーシ選びに迷っている人向けに本記事を書いた次第で、本記事がきっかけで自分の満足いくマシンを購入して頂ければ これ幸いです。
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