今回はフロント提灯・ヒクオにクリヤーボディ(ポリカボディ)をより正確に取り付ける方法を紹介していきます。
以前もフロント提灯作成方法の中でクリヤーボディの取り付け方法を紹介したのですが、そのやり方だとボディがずれてしまうこと度々ありました。
今回はそうならないように、より精度を上げて取り付ける方法を見つけたので、そのやり方を紹介したいと思います。
必要パーツ・工具
まずはクリアボディ取付作業に必要なパーツ・工具を紹介していきますが、ある程度ミニ四駆をやっている方なら所持しているであろうパーツ・工具の紹介は省かせてもらいます。
クリヤーボディ(ポリカボディ)

お好みのボディで構いませんが、フロントのビス穴が残っている状態のものに限ります。

ボディ取り付けが完了したら、フロントのビス穴部分はなくしても構いません。
今回はサイクロンマグナムのクリヤーボディを使用していきます。
フロント提灯・ヒクオのプレート
完成したフロント提灯・ヒクオのプレートを用意します。
基本どの形でも対応可能ですがプレートの中央に穴があることが条件になります。

特殊な形をしていないければフロント提灯・ヒクオのプレート中央部に穴はあると思いますが、ない場合は中央部に穴を追加する必要があります。
尚、ボディ取り付け作業にマスダンパーは不要なので今回は取り外した状態で作業していきます。
FRPマルチ補強プレートセット
クリアボディの穴あけガイドとして使用します。
基本的にはこの2本で対応可能です。
13・19mmローラー用 カーボンマルチ補強プレート
こちらもクリアボディの穴あけ用のガイドとして使用しますが、こちらは必須ではありません。
ただ穴あけガイドのバリエーションとしてこちらもあると尚良しです。
以上が必要パーツとなり、続いては必要な工具を紹介していきます。
ドリル(2mm刃)
クリアボディの穴あけに使用します。
ビスを通すための穴をあける必要があるのでドリル刃は2mmのものを使用します。
マルチテープ
ボディとプレートの仮固定に使用します。
特にマルチテープである必要もなく、他のテープでも代用可能です。
キリ・ケガキ針
こちらは必須ではないので、後述しているボディ穴あけ方法をみて必要であると判断したら用意しましょう。
ちなみにキリはドライバーセットなどによく付属されている先端が尖った工具です。
穴あけガイド用のプレートの作成
上記の必要パーツ・工具の準備ができたら、まずはボディに穴あけるためのガイドとして使用するプレートを作成していきます。
まずマルチプレートを2枚用意します。

2枚のマルチプレートをずらしてビス・ナットで固定します。

どちらかのプレートの穴をガイドとしてもう片方のプレートに穴を追加し、それぞれのプレートの固定位置をずらしながら同じ要領でプレートの穴を増やしていきます。
※穴あけに苦戦するという方は「カーボン・FRPの穴あけ方法の紹介」の記事で穴あけ方法を紹介していますので、そちらをご参照ください。

この穴を追加したプレートを以後「穴あけガイド用プレート」と呼んでいきます。
穴あけガイド用プレートは様々なケースに対応できるよう出来るだけ多くの穴があった方がいいのですが、既存の穴の位置でうまくボディに合えば未加工のままでも問題ないので、後述しているクリヤーボディの位置調整で穴が合わなかったら穴を増やすでも問題ありません。
穴を追加する場所は適当な位置で問題ありませんがフロント提灯の場合だとプレートの半分ぐらいしか使わないので、プレートの穴を左右で違う穴間隔にするとバリエーションを増やせます。

欲を言うと異なる穴パターンのマルチプレートをもう1本別に用意しておくと対応できるバリエーションが増えます。
それと13・19mmローラー用 カーボンマルチ補強プレートを用意することでさらにバリエーションの幅が広がります。
13・19mmローラー用 カーボンマルチ補強プレートとFRPマルチ補強プレートの穴の位置は同じで、カーボンの方は単に両サイドに穴が追加されただけです。

しかし穴の始点をずらすだけで違うパターンの穴配列として使用することが可能になります。

ただカーボンプレートはそこそこ値段もすることもあるので、追加で別のバリエーションのプレートが必要な時になってから買うかどうかを検討してみましょう。
尚、穴の追加はブレーキプレートなどの他のプレートと結合すると更に異なるパターンの穴をあけることができます。

以上が穴あけガイド用プレートの作成方法の紹介となります。
ボディの形、フロント提灯・ヒクオの形が変わると最適な穴の位置も変わってくるので、今後のことも考えて様々なケースに対応できるよう異なる穴パターンのプレートをいくつか用意しておくと良いかもしれません。
クリヤーボディの加工
穴あけガイド用プレートが完成したら、フロント提灯・ヒクオプレートにクリアボディを取り付けるための加工をしていきます。
クリヤーボディの位置調整
まずはクリヤーボディを乗せる位置を調整するので、フロントのビス穴を残した状態でクリヤーボディをカットしていきます。

※クリヤーボディのカットについてはクリヤーボディ塗装方法の紹介の記事で説明しているのでそちらをご参照ください。
シャーシにフロント提灯・ヒクオのプレートをセットして、その上にクリヤーボディを置いてボディの位置を決めていきます。

今回は以下の2つの穴を使ってボディを固定するようにします。

フロント提灯・ヒクオプレートの使用する穴とボディの穴をあける位置が決まったら、以下の穴の位置(クリアボディのフロントの穴とフロント提灯・ヒクオプレートの中央の穴)に穴あけガイド用プレートを結合させる準備をします。

穴あけガイド用プレート側で適切な穴の位置を探していくのですが、まずは仮でいいので穴あけガイド用プレートの適当な穴とフロント提灯・ヒクオプレートの中央の穴をビスとナットで固定させます。

次にクリヤーボディのフロント穴にビスを通して穴あけガイド用プレートを取り付けます。

この段階でボディが適切な位置になっているかを確認し、もし適切な位置でなかった場合は穴あけガイド用プレートの別の穴で結合し直して適切な位置を探していきます。
穴あけガイド用プレートの使用する穴が確定したら、ボディをしっかりと固定していきますがボディとプレートに隙間ができてボディがしっかり固定できない場合は、間にスペーサー・ワッシャーを入れてボディがぐらつかないようにします。

後はナットを使ってボディを固定させます。


ここで一度シャーシにセットしてクリヤーボディがシャーシ・タイヤ等に干渉していないか確認し、もし干渉箇所があればクリヤーボディを加工していきます。
シャーシ・タイヤ等へ干渉がないことを確認したら、シャーシから取り外して次の工程に進みます。
クリヤーボディの穴あけ
この段階でクリヤーボディとプレートはビスで固定してますが、1点固定では少し不安定なので、ボディの両サイドにマルチテープ等を貼りクリヤーボディをしっかり固定していきます。

固定した状態からドリル(2mm刃)でフロント提灯・ヒクオプレートの穴をガイドとしてクリヤーボディに穴をあけていきます。
※ドリル刃を斜めに入れてしまうと穴の位置がずれてしまうのでしっかりドリル刃が垂直になるよう慎重にやりましょう。

ここで注意して欲しいのが、クリヤーボディとドリル刃が滑りやすいこともあり、上の画像のようにやってしまうと、本来あけたい穴の位置がずれることがあります。
そこでドリル刃のずれ対策として、クリヤーボディの下にタオル等を敷いてドリル刃をあてます。
そうすることによって穴の位置がずれにくくなり正しい位置に穴があけやすくなります。

より慎重に穴をあけるのであれば、先程のタオルを敷いた状態で一旦ドリルを数秒程回して穴の中心部に溝を作ります。

溝の位置を確認して問題なければ、プレートからボディを取り外して先程と同じようにタオルを敷いてそこにドリルをあて穴をあけます。

上記の方法でも、まだドリル刃が滑ってしまい、うまく溝ができない場合はマジックで穴をあける位置に印をつけます。

印をつけたらプレートからボディを取り外してタオルを敷いてキリを当てて穴の中心部に溝を作ります。

溝ができたら、その溝にドリル刃をあてて穴をあけます。
そしてドリルで穴をあけた後は穴の周りに出っ張りができるので

出っ張りをニッパーで切り、穴周りを綺麗にしてボディの加工は完了です。

クリヤーボディの取り付け
クリヤーボディの穴あけが完了したら、最後にフロント提灯・ヒクオプレートとクリヤーボディを固定していきます。
適切な長さのビスを用意してフロント提灯・ヒクオプレートの穴に通して、先程加工したボディを取付けます。
表面

裏面

この際にボディが不安定であればプレートとボディの間にスペーサー・ワッシャーを入れて高さを調整します。


あとはナット・ロックナットで固定します。
※ビスの余長が多少長めであればナットの代わりにゴムパイプで固定してもボディを固定することが可能です。

最後にシャーシにセットして、ボディがタイヤ等に干渉していないかを最終確認して完了です。

ちなみに上の画像のボディの状態だと完全に透明のためタミヤ公認レースのレギュレーション違反となってしまうので、塗装をするかシールを貼る必要があるのでご注意ください。
最後に
いかがでしたしょうか。
以前紹介した方法でボディ固定をすると度々ボディがずれることがありましたが、今回紹介した方法に変更してボディの取り付けが安定するようになりました。
穴あけガイド用プレートも安価で作成でき、1本用意しておけば今後ボディやフロント提灯・ヒクオのプレートの形を変えた時でも対応可能なので、普段からクリヤーボディの穴あけがうまくいかない・面倒くさいという方は試してみてはいかがでしょうか。


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