フロント提灯Mark2(MAシャーシ)作り方紹介 -作成編-

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今回はMAシャーシ用のフロント提灯の作成方法を紹介していきます。
(フロント提灯作成に必要なパーツ・工具は前回の準備編にて紹介しています)

今回紹介するフロント提灯は以前作成したATバンパーの下画像の矢印で示したのビスの箇所に適合するよう作成しており、基本的には小径タイヤに対応する改造となっています。
(一部の改造箇所を変更することにより大径タイヤにも対応できます)

ただ上記のフロントATバンパーを作成していなくても、以下のフロントワイドステーの穴の位置にビスを通せば、今回のフロント提灯を使用することが可能です。

また、以下の画像のフロント提灯は今回紹介するものとは異なる形のものとなりますが、今回紹介するものよりも より少ないパーツ数で且つ骨格がぐらつかない作りで、今回のグレードアップ版にあたる形状となっておりMAシャーシ以外にもMS・VZシャーシにも対応していますので よろしければ「フロント提灯(VZ・MA・MSシャーシ) 作り方 解説」の記事も参考にしてみてください。

上記のグレードアップ版のフロント提灯作成時の注意点として、シャーシ側のフロント提灯を取り付けるビスの位置が今回のものとは異なっており、ベースとなるフロントATバンパーの作り方も別途紹介しています。

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目次

シャーシの加工

まずはシャーシのサイド部分をカットしていきますが、サイド部分は残していてもフロント提灯とは干渉しませんので、面倒くさければこの加工作業はやらなくても構いません。

ただフロント提灯を付けることによりサイド部分にマスダンパーを付ける必要もなくなると思うので、マシン軽量化も含めカットした方が良いかと思います。

カットするのは下画像の黒丸の部分となります。


サイド部分のカットについては「薄刃クラフトのこ」が適していると思うんですが、持っていない私は2.0mm刃のドリルで適度な間隔に穴を開けてニッパーで切り落とし、荒くなったところはリューターで整えました。
(カット自体はリューターのダイヤモンドカッターでも可能です)

これでシャーシの加工は完了です。

各プレートの加工

続いてはフロント提灯の骨格となる部分を作成していきます。

HGカーボンマルチ補強プレートの加工

まずはHGカーボンマルチ補強プレート(以下 カーボンプレート)の加工です。


カーボンプレートはシャーシ取付用の穴とプレート結合用の穴を決め、不要な部分をカットしていきます。

パターン1

パターン2

2つのパターンを掲載しましたが、どちらを採用しても同じプレートができ、うまくカットすれば2セット分のプレートを作ることも可能で、予備プレートとして保管しておくことができます。
今回はパターン1で作る方法を紹介していきます。

また、大径タイヤ等のタイヤ径が大きくなった場合は以下の画像のようにプレート結合用の穴をずらせば対応可能となります。

使用する穴が決まったら不要な部分をカットしていきます。
カットする際は境界線にマルチテープ等を貼っておいて、それを目安にカットすると間違わずに出来るのでお勧めです。


不要部分のカットについてはリューターのダイヤモンドカッターを使用します。

そしてこのプレートをカットする際の注意点として、シャーシ取付用の穴付近はなるべく余長を持たせるようにしましょう。

以下の画像のようにギリギリのところでカットしてしまった場合に、この段階ではまだ穴付近も余裕があります。


しかし、このあとシャーシ取付穴は拡張する必要があり、穴を拡張してしまうと


このように いつ穴が壊れてもおかしくない状態になってしまいますので、このことを意識してプレートをカットしていきましょう。
(逆にプレート結合用の穴は拡張することはありませんので穴付近ギリギリまでカットしても問題ありません)

不要部分のカットが終わったら、仕上げにプレートの形を整えます。
(プレートの四隅が尖ったりしていると危険なので、ダイヤモンドカッターの側面等を使って四隅を削って整えていきます)

これでカーボンプレートの形が整いましたが、このままの状態でシャーシに取り付けると穴が小さくフロント提灯の可動域が狭くなってしまうので、シャーシ取付用の穴をリューターのドリル状ビットを貫通させ拡張します。


さらに実際の可動域を想定し斜めにした状態でドリル状ビットを少しだけあて削っていきます。

※斜めのリューターあては各プレートを組み合わせていない状態だと間違えて違う向きにリューターをあててしまう可能性もあるので、プレートを組み合わせてから実施しても構いません。

これでカーボンプレートの加工は終了です。

FRPリヤーローラーステーの加工

続いてはFRPリヤーローラーステー(以下 リヤステー)の加工です。


リヤステーは先程加工したカーボンプレートとより強固に結合させるために、以下の画像の場所に新規の穴をあけていきます。


リヤステーに新規穴をあけるためのガイドとして先程加工したカーボンプレートを使用し、ビスとナットと使い結合させます。


カーボンプレートの既存穴をガイドとして、リヤステーの以下の場所に新規の穴をあけていきます。


※穴あけに苦戦するという方は「カーボン・FRPの穴あけ方法の紹介」の記事で穴あけ方法を紹介していますので、そちらをご参照ください。

ここで一点注意して欲しいのは、プレートと結合させ穴をあける前にそれぞれのカーボンプレートが真っすぐ平行になっていることを確認しましょう。
プレートを結合してまずはシャーシにしっかりセットできるかを確認すると良いです。

問題なくシャーシにセットできれば、そのままリヤステーに追加穴をあけていきます。

これでリヤステーの加工は完了で、基本これ以上加工の必要はありません。

あとはお好みで不要な箇所があれば加工して構いませんが、後のボディ取付のことを考慮すると、できるだけリヤステーの穴は残しといたほうが融通が利くので、一旦リヤステーの加工は完了で構いません。

私の場合は一番外側の穴を使用する予定がなかったので そこを切り落とし、後は強度に影響ない程度に少しだけ削りました。


この辺の加工はマスダンパーを付ける箇所やボディ取付用の穴を考慮してお好みで。

これで各プレートの加工は完了となります。

パーツの結合

これまで作成したパーツを結合させていきます。

カーボンプレートとリヤステーの結合

まずはカーボンプレートとリヤステーをトラスビス(5mm)とロックナットを使い結合します。

表面


裏面

カーボンプレートとリヤステーの上下については、上の写真のようにカーボンプレートを下にした方が僅かではありますがフロント提灯の可動範囲が大きくなります。
(トラスビスとロックナットはどちらが上下でも可動範囲に影響はありません)

マスダンパーの取り付け

続いて結合したプレートにマスダンパーを付けていきます。


今回はARシャーシ サイドマスダンパーセットに付属しているボウルマスダンパーと、アジャストマスダンパーを使用していますが、こちらはお好みのマスダンパーで。
つけ方も様々あると思うので1例として見て貰えればと思います。

まず25mmビスにマスダンパーとナットを取り付けます。


それをプレートの穴に下から通し


上からロックナットを付けます。

あとはビスの先端部分が地上高1mm以上の高さをキープできるよう、ナットとロックナットで調整します。
ちなみにこのナットを締める際は、ロックナットをボックスドライバーで固定して、簡易スパナでナットを締めるとしっかりと固定することができます。

これでパーツの結合は完了です。

シャーシへの取付

最後に、結合したフロント提灯プレートをシャーシに取り付けていきます。

シャーシ側は以前作成したATバンパーのプレート結合用の穴を使用し、ビスは20mmの皿ビスを使用しロックナットで固定します。

尚、ロックナットとプレートの間に1.5mmスペーサーを入れていますが、これはこのあと紹介するゴムリングの設置箇所を適度なスペースにするために使用しています。


まずはこのフロントATバンパーをシャーシに取り付けます。
※フロントATバンパーの取り付け方については「フロントATバンパー(MAシャーシ)作り方紹介 -作成編-」をご参照ください。

リフターのセット

ATバンパーをシャーシに取り付けたら、結合したプレートをこのATバンパーにセットしていきますが、まずはリフター機能を持たせるための準備をします。
※リフターが何故必要かについては「フロント提灯作り方紹介 -作成編-」で説明しているのでそちらをご参照ください。

17・19mmローラー用ゴムリングを2重にしてフロント提灯プレートに取り付けます。


次にゴムリングをシャーシ側のビスに通しやすくするために、ビスの浅い所で留めておくようにプレートをセットします。


浅くプレートを止めた状態でゴムリングのビスから遠い方の輪っかをビスに引っ掛けます。

このままプレートごと下げていきます。
ここでゴムリングの上下のスペースが狭すぎるとフロント提灯の可動域が狭くなるので、ゴムリングの上下に少しの空スペースを確保するようにします。
ただ逆に空きスペースが広すぎるとフロント提灯が片側に傾いてバランスが悪くなるということも懸念されるので、どのくらいスペースを空けるのが良いかは実際に走行させ、フロント提灯が何度可動しても左右に傾かない適切な空スペースを探していきましょう。

最後にロックナットを取り付け締め具合で適切な空スペースを調整します。

ここで注意してほしいのがゴムリングのプレートに設置する位置です。
ゴムリングがビス穴から遠くなればなるほどプレートを上に上げようとする力が強くなります。

試しに先程よりもゴムリングをビス穴から遠い位置につけてみます。


するとリフターの浮力が増し、下の画像のようにマスダンパーを装着していてもプレートが勝手に浮いてしまいます。


私的にはゴムリングを目一杯ビスに近づけた状態での浮力が適切かと思います。
ただ一概にゴムリングが遠いのが駄目というわけではなく、マスダンパー・ボディによっては浮力を上げる必要も出てくるので状況に応じてゴムリングの位置を変えてみましょう。

スラスト角の調整

そして、このゴムリングリフター(以下 ゴムリフター)を使用した場合、後ろ側に引っ張る力が働き、やわらかいスプリングを使用した場合、下の写真のようにATバンパーのプレート間に隙間ができます。


こうなるとATバンパーの前方部分が浮きATバンパーにスラスト角調整の加工をしたつもりがスラスト角が浅くなり、酷いとアッパースラストになってしまいます。

これを解消するためにあらかじめATバンパーのスラスト角度を高めにしておきます。

ATバンパー作成時は小ワッシャー2枚でしたがスラスト角を上げるため、1.5mmスペーサーと小ワッシャー1枚に変更しました。


ビスは5mmトラスビスを使用しています。


これでゴムリフターがない状態だと結構なスラスト角ですが、ゴムリフターをつけるとスラスト角もだいぶ緩やかになります。


上の画像のゴムリフター装着後のフロントローラーはスラスト角が5℃程あります。

あとは自分の好みのスラスト角になるようにスペーサーやワッシャーで調整しましょう。
ただしスプリングが固かったり、元々スプリングの圧力が強い場合はスラスト角の変化もあまりないので、ご自分の使用するスプリングの種類やスプリング圧にあった調整パーツを選択しましょう。

仕上げ・可動確認

最後に、ビスがむき出しの箇所があればゴムパイプ・スタビキャップ等で覆ってフロント提灯の完成です。


完成後、フロント提灯を可動させてカーボンプレートの穴の加工具合やリフターの効き具合が適切かどうか確認していきましょう。

最後に

完成とは言ったものの肝心のボディがなく、この状態ではレギュレーション違反となり大会に参加することができません…

そこで今回作成したプレートにクリヤーボディ(ポリカボディ)を取り付ける方法を別途クリヤーボディ取り付け方法の紹介の記事にまとめましたので、ボディの取り付けで苦戦している方はそちらをご参照ください。

また、別記事にて今回紹介したものと異なるタイプのフロント提灯の作り方も紹介しております。

上画像のタイプは今回のものよりも より少ないパーツ数で且つ骨格がぐらつかない形状で、ある意味今回のものをさらにグレードアップさせた形状となっておりMAシャーシのみならずMS・VZシャーシにも対応しているので よろしければこちらも参考にしてみてください。
ただし上記のタイプのフロント提灯は シャーシ側のフロント提灯を取り付けるビスの位置が今回のものとは異なるので注意してください。
(ベースとなるフロントATバンパーの作り方も別途紹介しています)

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