今回は2023年2月18・19日に開催されたミニ四駆グランプリ2023 東京大会2と、2023年3月18・19日に開催されたミニ四駆グランプリ2023スプリング 東京大会をまとめてレポートしていきます。
尚、本記事は私個人の入賞時の全レース結果・入賞マシンの紹介がメインとなります。
グランプリ2023スプリング 東京大会 大会概要
今回は2月開催分と3月開催分のミニ四駆グランプリ2023 東京大会のレポートをお届けしますが、2月と3月でレイアウトが若干異なっています。
このレイアウト変更に伴いコース名もバニーホップサーキットからバニーホップスプリングサーキットと改名されました。
尚、これらのコースレイアウトや大会情報の詳細については以下の記事にて紹介しているので、本記事では省略させてもらいます。
大会結果
ここでは私自身の大会結果をお伝えしていきます。
グランプリ2023 東京大会2
前大会のアイガーEVO.上り直後の豪快なコースアウトを教訓に、強めのブレーキセッティング&マスダンパー追加によるマシン重量アップで完走を狙いました。
上記セッティングのおかげで他のマシンよりも早く5週走りきることができ 完走&1次予選突破に見えましたが、自分のゴールの際にチェッカーフラッグはきられませんでした。
審判員に尋ねたところ「マシンが途中でレーンチェンジをしていた」とのことで、コースアウト扱いとなっていました。
後から、自分で撮影したレース動画を見返したんですが、アイガーEVO.上り直後にレーンチェンジしており これが余りにも綺麗にレーンチェンジしていて自分でも気づきませんでした(笑)
ということで攻略したかに思えましたが、またしてもアイガーEVO.上りの攻略ができずに終わってしまう結果となりました。
グランプリ2023スプリング 東京大会1
グランプリ2023スプリング 東京大会は初めてづくしの大会となり、初の2次予選突破からの準々決勝・準決勝 進出、そして最終的に3位という結果になりました!
優勝は逃してしまったものの全レース完走することができ、バニーホップサーキットも完全攻略できたと言ってよいのではないでしょうか。
各レースの詳細結果は後述しますが、決勝までのレースすべてが接戦でエキサイティングな体験ができ非常に満足な1日となりました。
全レース結果
ここではグランプリ2023スプリング 東京大会の私の全レース内容・結果を詳しく紹介していきます。
ただ、私が参加したのはトライアルクラスであり 全体的なタイムは遅めになっていることと、走行タイムについては私が計測したものであって、実際のタイムは若干異なる可能性があることをご了承ください。
まず、予選レースの結果が以下となります。
- 1次予選
出走台数:4台(全マシン完走)
順位:1位
自己タイム:37.55 秒 - 2次予選
出走台数:3台(全マシン完走)
順位:1位
自己タイム:36.66 秒
1次予選ではレース終盤でマシン体勢を崩す場面があり、これにより若干のタイムロスがありました。
また、2次予選終了から次の決勝ケースまで1時間程時間があり、この空き時間のタイミングでもう1組用意しておいたフル充電のネオチャンプに交換しています。
そして、決勝レースの結果が以下となります。
- 準々決勝
出走台数:5台(4台完走)
順位:1位
自己タイム:36.60 秒 - 準決勝
出走台数:2台(1台完走)
順位:1位
自己タイム:37.95 秒(コースアウトマシンとの接触あり)
※※※ 電池をパワーチャンプRX(支給電池)に交換 ※※※ - 決勝戦
出走台数:3台(全マシン完走)
順位:3位
自己タイム:40.95 秒
優勝者タイム:37.85 秒
本大会の全レースを振り返ると、安定して走行した際の自己平均タイムが36.6秒となりました。
準決勝に関しては 相手の方のマシンがコースアウトするまではリードを許されていたので 順当にいけば私の負けが濃厚でしたが、1回きりの勝負の運にも恵まれ何とか突破することができました。
そして、決勝戦に関しては安定して走行できたものの電池交換の影響を受け 著しく遅いタイムとなってしまいました。
※電池によるタイムの影響については後述します。
上記のタイムを出せばグランプリ2023スプリングサーキットのトライアルクラスで必ずしも勝てるという保証はありませんが、それなりに戦えるのではないかと思われます。
入賞マシンセッティング
ここではミニ四駆グランプリ2023スプリング 東京大会で入賞した私のマシンセッティングを紹介していきます。
入賞したとは言えあくまでトライアルクラスであり、最速を目指すレーサーの方には参考にならないかもしれないことをご了承ください。
基本構成
まず、基本的なマシン構成は以下となります。
- MSシャーシ(フレキ加工)
- ボディ:クリヤーボディ
- モーター:マッハダッシュ
- ギヤ比:3.7:1
- ローフリクションタイヤ(直径 約23.8mm)
- 重量:166.3g(電池含む)
そして、マシン外観は以下となります。
各ギミックについては当サイトで紹介してきたMSフレキ(樽バネ使用)・フロントATバンパー(リジット)・1軸リヤアンカー・フロント提灯とがベースで、タイヤ周りはホイール貫通・ペラタイヤ加工の処理を施してます。
尚、モーターについては同時期に3つ購入した中から私独自のモーター検証にて最もタイムが良かったモーターを採用しており、2022年7月開催のジャパンカップから ずっと同じモーターを使い続けています。
これらの改造についてはある程度の工具は必要となりますが、治具がなくても誰にでもできる加工となります。
そして、今回の入賞に繋がった大きな要因は『ブレーキ』と『電池育成』かと個人的に思っており、これらの具体的な話を次からしていきます。
ブレーキの調整
本大会でもっとも意識したのが、アイガーEVO.上りでのジャンプ飛距離を短くすることであり、そのために かなり強めのブレーキセッティングをしました。
まず、私のマシンのブレーキは前後共に地面に対して平行となっており、斜めブレーキではありません。
次からフロント・リヤごとにブレーキセッティングを詳しく解説していきます。
フロントブレーキ
まず、ブレーキスポンジを貼る前の状態のブレーキステーの地上高(裏面と地面の長さ)は4.1mmとなります。
このブレーキステーの表面・正面・裏面を覆うようにしてブレーキスポンジを設置しました。
そして、ブレーキが地面に対して平行であることからフロントブレーキの主な接触箇所が正面となり、この正面部分にかかる負荷がかなり強くなります。
実際どのくらいの負荷がかかるは以下の画像を見てもらえれば一目瞭然ですが、前回大会で2mmブレーキスポンジで挑んだ際にに5週走行しただけでこの有様です……
1回走行しただけでこれだと、1次予選突破できても2次予選の途中でフロントブレーキが破れ 最終的にブレーキが利かずにコースアウトしていたと思われます。
この強度不足の対策として、ブレーキの厚さを3mmに変更し、更にブレーキスポンジを火であぶりスポンジ強度をあげつつ1~2mm程の厚さに調整しました。
ブレーキスポンジが汚れているように見えますが これは貼ったばかりの状態です(笑)
そして、このセッティングが功を奏し ブレーキスポンジは破けることなく無事5レース(25週)完走することができました。
フロントステーの高さやブレーキの角度によってもブレーキの接触箇所は異なりますが、フロントの正面部分がコース傾斜に接触することも多々あります。
フロントの正面部分と言えばブレーキスポンジが剥がれないようマルチテープを貼る箇所でもありますが、そのマルチテープがブレーキ効果を弱めているかもしれません。
「ブレーキを目一杯効かせたつもりが全然効かない…」と思っている方は このブレーキを試してみてはいかがでしょうか。
ちなみにこのフロントブレーキは以下の手順で取り付けています。
- フロント部分の形に合わせてブレーキをカット
- ブレーキをフロント部分に貼り付け
- ブレーキを火であぶる
- 表側だけ先にマルチテープでブレーキを固定
- 裏面のブレーキを一部はがしてビスなどのフロントバンパーを設置
- 裏面をブレーキをマルチテープで固定
上記手順について何点か補足すると、まずフロントバンパー一式はブレーキステーからすべて取り外した状態で作業を開始します。
そして、ブレーキの貼り付けは最初から付いている両面テープのみでおこなっています。
ただし、両面テープの粘着力だけではブレーキを完全に固定できないので、マルチテープを追加する必要があります。
あと、終盤でフロントバンパーを設置したのは、フロントバンパーやマルチテープを貼った状態だとブレーキを火であぶる際に燃え移ってしまうからです。
尚、火であぶった直後に平らな鉄板に押し当ててブレーキスポンジの形をできるだけ整えるようにしています。
以上がフロントブレーキの取り付け手順となります。
くれぐれの火を取り扱う場合は細心の注意を払って作業するようにしてください。
リヤブレーキ
リヤブレーキのセッティングは至ってシンプルで、2mm厚のブレーキスポンジを貼り、スチロールカッターを使い溝をつけ足しました。
リヤブレーキはフロントブレーキに比べてブレーキ自体にかかる負担も少ないため、ブレーキの貼り付けは最初から付いている両面テープのみでおこない、マルチテープで追加の固定はしていません。
尚、リヤブレーキ(赤)とフロントブレーキ(白)の色が違うのは、単に2mm赤ブレーキが余っていたから使用しただけで、特に色分けした意味はありません。
ちなみにブレーキの溝は以下のスチロールカッターを使用しました。
このスチロールカッターはミニ四駆の他の改造でも活用できる工具であり、個人的にはかなりおすすめで 具体的な使い方などを以下の記事で紹介しているので、興味がある方はご参照ください。
電池育成
今回出走させたマシンの重量が166.3g(電池含む)とかなりの重さでありながらも、速度負けしなかった理由として電池の恩恵が大きかったのではないかと思われます。
使用した電池は公認競技会規約で指定されているネオチャンプで、大半の人は同じネオチャンプを使用しているのではないでしょうか。
ただ、同じ電池ではあるものの電池育成のやり方次第で個々の電池の能力も大きく変わり、今回私が用意した電池がそれなりに優れていたのではないかと。
自分の電池が優れていたのでは?と感じた理由として、自分と優勝者の方の各レースのタイム差にあります。
私のマシンはネオチャンプでは36.6秒で走れていたのが、パワーチャンプRXでは40.9秒と4秒近く遅くなっています…
それに対して、優勝者の方のマシンは安定して走行した準決勝のタイムが35.70秒で、決勝が37.85秒と遅くなっているものの、私ほどの遅延はありませんでした。
もしかすると優勝者の方は予選から決勝戦直前まで同じ電池を使い続けていたり・意図的に電圧を落としている可能性もあるので、必ずしも電池が同じ条件化とは言い切れません。
ただ、上記のタイム差を見る限り いかに自分のマシンが電池の恩恵を受けていたことが分かるかと思います。
ちなみに大会当日の電池準備については、家を出かける前に最後の追い充電を行い 充電完了直後の電圧は1.60~1.61Vとなっています。
では肝心の電池育成方法についてですが、こちらについては各工程が多く説明すると非常に長くなってしまうことと、育成にそれなりの期間を有することから、別記事で改めて紹介しようと思います。
尚、本大会で使用したネオチャンプは 電池開封から直前の充電までの電池育成すべてをSkyRC MC3000でおこなっています。
SkyRC MC3000よりも 優れた充電器は多々あると思いますが、こちらも非常に優秀な充電器でもあるので 充電器選びに迷っている方は検討してみてはいかがでしょうか。
大会の感想
ここでは今大会を振り返り、大会を通じて感じたことを紹介していきます。
レース実況の大切さ
今大会は入賞したこともあり、思い出でに残る楽しい大会となったわけですが、改めて大会を振り返るとレース実況の大切さを痛感します。
私自身が出走したレースの多くが接戦となる展開で非常に白熱したわけですが、これらの接戦を盛り上げてくれたのは実況の方のおかげと言っても過言ではありません。
これは私が未熟であるが故かもしれませんが、レースで自分のマシンをいざ走行させると自分のマシンを目で追うだけでも精一杯で全体のレース展開を把握できないこともあります。
そんな中、実況のおかげでレース展開も把握できるようになり、何より 熱い実況がよりレースをよりエキサイティングにしてくれます。
自分のマシンが逆転する際に、実況の『またしても〇コースが上がってくる!』や『〇コースのマシンが追いつきそうだ!どうだ?追いついたー!』を聞いた時の興奮はたまりません。
逆に、1位走行中のもうすぐゴールの状況で実況の『〇コース上がってきた!上がってきた!!どうだ?!』を聞いた時のハラハラドキドキ感もたまりません(笑)
観客として実況を聞きながらレースを見るもの楽しいんですが、自分が出走する側になって聞く実況は それ以上に楽しい体験を与えてくれます。
自分のマシンを走行させて眺めることが楽しいのは言うまでもありませんが、そこに実況が加わることでよりエキサイティングなものに進化するとも感じられます。
この楽しさは公式大会ならでは体験とも言えるので、まだ公式大会に参加したことがない方は自分自身でこの感動を味わい、よりミニ四駆の楽しさを感じて頂ければと思います。
次なる目標
これまで脱初心者という目標でトライアルクラスに参加してきたわけですが、自分の中で脱初心者のタイミングがどこなのかをはっきりと定義できずにいました。
そして、今回 幸運にも入賞でき、これで名実ともに脱初心者ということで 全レース終了直後は「トライアルクラスを卒業し 次からはオープンクラスに出よう」と思っていました。
しかし、表彰式でミニ四ドクターから賞状をもらう際に『おめでとうございます!でも、まだ2つ上がありますよ!』と言われ これまでの考えが一変しました。
確かに3位という結果に満足しつつも、準優勝・優勝できなかった悔しさもあります。
そして、何よりミニ四ドクターにそんなこと言われたら更なる高みを目指すしかないじゃないですか(笑)
ということで次回もトライアルクラスに参加することに決めました(笑)
幸いにも4月も今回と同じレイアウトの東京大会があり、現状のマシン構成でもそれなりに通用することが分かってします。
ただ、今回と全く同じセッティングで参加しても それは単なる相手のミス待ちに等しく準優勝・優勝を狙う姿勢ではないですし、何より自分自身が楽しくありません。
より高みを目指すということで、まずは今回の自己タイムを超えるという目標で より攻めたセッティングをしていこうかと思っています。
次も大会もぶっつけ本番なので出走させるまで どんな走りをするか予測不能ですが、今回のレースを見返して ベストなセッティングができればと。
目下やるべきことは次の東京大会に応募し、当選という0次予選を通過することでしょうか。
最後に
今回はミニ四駆グランプリ2023 東京大会2とミニ四駆グランプリ2023スプリング 東京大会1の大会レポートをお届けしてきました。
ほとんどが私自身の話となってしまい、人によってはまったく参考にならないかもしれません。
しかし、バニーホップサーキットスプリングの攻略ヒントも載せましたので 微弱ならがも本記事が参考になれば幸いです。
最後に、本記事をきっかけに一人でも多くのミニ四レーサーがタミヤ公認競技会レースに参加し、一人でも多くの方が大会を楽しんで頂ければ これ幸いです。
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